歌や司会を連想しがちだが、本作は全く異なる。ある種、抽象的な「マイク」が本作を徐々に狂わす。読者は、身近な悩み事を通して没入し、これまた身近に起こりえる事象によって、一挙に突き放される。マイクというお題からこの展開を創作した作者の力量にとても感銘した。短編であるがゆえに読みやすく、また即効的に狂気的読後感を享受できる。
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