第4話『甘々な時間』
俺は葵に言われるがまま横に座り、葵はソーシャルディスタンスなど気にしないと言わんばかりに、俺にくっついている。
ご飯を食べるための右腕は葵により完全にロックされ、その腕は凄まじき乳圧をまじまじと感じている。そしてとうの葵はというと、顔が人様に見せられないほどに緩みニタァ……としていた。
目の前には食欲をそそるお弁当が置かれている。尤も自分では食べることが出来ないのであるが。
中身は綺麗に形の整った卵焼き、ソースがかかっているハンバーグ、今日も朝から揚げたであろう唐揚げ、菠薐草のおひたしに、ロールキャベツ等々……彩り豊かな内容である。
葵曰くこのお弁当は愛情をたっぷりと込めた、愛妻弁当らしい。唯結婚していなければ、付き合ってもいない筈なのだが……
葵はほんのりと赤くしつつ、ゆっくりと卵焼きを取った箸を俺へと差し出してきた。制服姿の美少女は非常に絵になっていて、眼福だ。
とはいえ幾ら見惚れてしまっても、俺は一条財閥の御曹司……言うなれば常に紳士でいなければならないのだ。
「はい秀くん!あ〜ん♡」
「いや……自分で食べられるからさ」
「はい秀くん……あ〜ん♡」
「だか……」
「あ〜ん♡」
普段なら絶対にこんな事はしない葵であるが、更に断ろうとする度に乳圧をかけてくる為に、俺は屈しざる終えなかった。やっぱり仕方がないよね!
そんな葵お手製の愛情弁当の全てを俺は葵の『あ〜ん』で食べることとなった。
正直に言って最高であった。幼馴染補正を無くしても充分に可愛いと言える葵から『あ〜ん』をされるのだ……嫌な筈があるまい。
途中から恥ずかしすぎたのか、顔が真っ赤に染まっても尚諦めることなく『あ〜ん』を続ける葵がまた可愛い。
豊かに顔の表情が変わる様子を楽しみつつ、俺は葵お手製のお弁当を満喫した。
で現在俺の頭は柔らかく、そしてほんのりと温かさを感じている。視界には青空ではなく、視界の殆どを占めるのは……お胸がある。
端的に言おう俺がされているのは膝枕である。
勿論恥ずかしいし断ったよ?でも葵が……
『秀くん♡膝枕してあ♡げ♡る♡』
『いや……』
『秀くん……』
『……お願いします……』
と圧力をかけてきた為に仕方なかったのである。
葵は俺に膝枕をするとだんだんと顔が赤く染まり、脚の温度も更に温かくなっていった。
「そろそろ止める?」
「いや!秀くんは大人しく横になっていればいいの!」
というやり取りも挟みつつ、俺は至福の時間を堪能するのであった。
『枕の心地は』って?
物凄く気持ち良かったですはい。
そしてこのままこの状態が、予鈴がなるまで続いたのは言うまでもないであろう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
また後日時間が足りずに端おった部分を追加しておきます……
10/19の更新無理そうです……すいません
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