概要
十歳の妹が、母の顔で微笑んでいる
十歳の妹が、膨らんだ腹を撫ぜている。
食べ過ぎたわけではない、お腹に赤ちゃんがいるのだという。
妊娠するはずのない者が、妊娠するはずのないものを孕んでいる。
ぎ‐たい【擬態】 の解説
1 他のもののようすや姿に似せること。
2 動物が、攻撃や自衛などのため、体の色・形などを周囲の物や動植物に似せること。
コノハチョウが枯れ葉に似せて目立たなくしたり、
アブが有害なハチに似せて目立つ色をもったりすることなど。
食べ過ぎたわけではない、お腹に赤ちゃんがいるのだという。
妊娠するはずのない者が、妊娠するはずのないものを孕んでいる。
ぎ‐たい【擬態】 の解説
1 他のもののようすや姿に似せること。
2 動物が、攻撃や自衛などのため、体の色・形などを周囲の物や動植物に似せること。
コノハチョウが枯れ葉に似せて目立たなくしたり、
アブが有害なハチに似せて目立つ色をもったりすることなど。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!偽受胎告知
10歳の妹のまりあが一日にして妊婦となってしまった話。
徐々にお腹が大きくなるのではなく一日で大きくなった事で普通の妊娠では無い事は分かるのですが、それでも10歳の女の子が妊娠というのは驚きがあります。
想像妊娠なので薬や手術で治る物ではなく、入院させて時間をかけて理解させていくしかないという所に現れたラフカディオと名乗る女の子。いや、ラフカディオってあの方じゃん。妖怪好きなら水木しげる・鳥山石燕に並ぶあの方じゃん!となり、そこからはとても安心して読み進める事が出来ました。
想像妊娠も妖怪も人間の人間の認識によって発生する物で、中身が無くとも本人がそうだと思い込んだらそうなる物なんでしょう。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!時代と共に流動・変化し続けることで生き残るミーム
ある日帰宅したらいきなり妊娠していた十歳の妹と、彼女のために頑張る姉のお話。
民話や民間伝承を基とした怪異。わたしたちの日常の壁一枚隔てた隣、ごく身近な存在としての〝あちら側〟。このお話に書かれている恐怖はそういった種類のもので、幻想や空想の類を絶妙な生々しさをもって〝こちら側〟に移植する、その手触りのじっとり湿ったような薄気味悪さが印象的でした。
面白いのはこの作品の構造というか、確かにホラーでありながらいわゆる怪談話ではないところ。例えば『平凡な登場人物が怪異に振り回され恐ろしい目に遭う』といった話の筋ではなく、怪異自体は(恐ろしくはあっても)ただ『ある』『そこに現れている』という…続きを読む