そこそこの味のコーヒー、大いに結構!

特に大きな事件や伏線があるわけでもない、基本的にはコメディでまったりした小説だと思います。が、これが笑える引きの力なのか、ついついコーヒーおかわりもう一杯、と頼むように最後まで行ってしまいました。

ヘンテコなキャラ達の挙動の笑いも確かにあったんですけど、8番テーブルで起きる人間ドラマは、個人的には笑いよりは人生悲喜こもごもだなあ……みたいに思いました。っていうか一組目のカップルも二組目のカップルもリアリティあるなと思ったらなるほど。個人的にはひまわりのくだりよりコーヒー何リットルのがセンス感じました。(ここホントに上手い)

恋愛ではないにしろ仲の良いヨリ子ちゃんとマスターのコンビは可愛いし、ヨリ子ちゃんはもちろん、勝手に勘違いして盛り上がって変なことしたり最終章で素直な育ちのいい坊っちゃん全開だったりするマスターも可愛い。誰も貰わないなら私が貰いたいですね、マスターさん。お金持ちだし(笑)

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