龍の寄生虫を屠る、一人の女性の物語。

 龍の星・アルマナイマ。そこには龍と人間が共存している。そこにやって来た余所者のドクは、彼らの興味深い生活を日々目にしていた。そんなドクをいつも助けてくれるのは、その星の荒くれ者の青年だった。
 本作は、このような壮大かつ緻密な文化人類学的見地によって、描かれている。今回は人間と共存している龍の寄生虫を払う、一人の女性が主人公だ。この寄生虫は蟲の割にずるがしこい。龍に取り付いて触手を伸ばし、龍の鱗に擬態する。しかも、龍がいなければ人間も襲って食べてしまう恐ろしい相手だ。
 蟲祓いの女性は、ドクや荒くれ者の青年と龍の蟲取りを行っていたが、ある龍のお尻に大きな寄生虫を発見する。しかもこの寄生虫は厄介だった。

 果たして、無事に寄生虫を取ることが出来るのか?
 最後には心温まる展開が待っている。

 アルマナイマシリーズですが、本作だけでも十分に楽しめます。
 
 是非、御一読下さい!

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