理不尽な世界の共感は得られずとも

元オタクの主人公　陶磁 文也は平凡な高校生。

けれどどこかで本当の主人公に憧れていた。ラノベのようなアニメのような主人公にいつかなれると。
そんな時出会った美少女転校生、神倉 時雨。三次元に興味のなかった文也でさえ、その美貌に一目惚れする。

ところがクラスメイトも親友も、教師も町の人も皆、彼女を疎む。その理由は当人にも、文也にも分からないまま、彼女に唯一とも言える話し相手の文也はそれをきっかけにして、徐々に二人は同じ時を過ごしていく。
平凡な日常に降ってきたような甘い夢のような日々。それも当然のように長くは続かず……

そうして彼は、彼女を[殺して]しまう---項垂れる文也。そうして明かされる時雨の秘密。

内向的な少年と、純粋な少女が、世界の理不尽に抗う二人の物語。
「臭いセリフだけど…続きを読む