啼かないカナリアの物語

作者 綾村 実草

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107人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

私が「啼かないカナリアの物語」を拝読させていただいた時の様子を述べたい。

家事? え? そこに山盛りの洗濯物があるけど? ここ読み終わったら、やるやる。
食事? そろそろ時間だね。この山場乗り越えたら、やるやる。
掃除? 寝れる所があれば十分! 今良いところだから邪魔しないで! 後でやるやる!

洗濯をせず着る服がなくなり、食事は疎かになり、至る所に埃がたまりました。
まさに生活の危機。
それでも読む手を止められなかった!
ただ裏を返せば、生活に刺激が増えたとも言えるわけです。
新しい刺激を求める貴方に、まず一話読んでいただきたい。
生活は危機的状況になるかもしれないけれど、楽しいですよ。

★★★ Excellent!!!

 無口で最強の冒険者。しかもそれがヒロインというこの設定。ドはまりでした。

 まず、始まってすぐのお色気シーン。(描写によると”色気”は少ないのかもだが)それが無理なくきれいに収まっている上に、説明的な文にならずいい具合に興味を引いてくる。また、最初に少しずつ明かされていく主人公の情報から謎が謎を呼び、さらにこの物語を読ませたくさせてくる。実はまだ三話しか読まさせてもらっていないのだが、久しぶりに金の卵、いや、もう生まれているのかもしれないが、素晴らしい掘り出し物を見つけた気分だ。

個人的にはとても好きだった。これからも読まさせていただきたい。

★★★ Excellent!!!

面白い。
一章を読み終え、一区切りしたところで、そう確信した。


ひとことで言うなら「暗黒童話風ファンタジー」だろうか。
ライトノベルの文脈では、紅玉いづき『ミミズクと夜の王』、新井円侍『シュガーダーク』などの系譜にある作品。
あるいは、私自身はあまり詳しくないが、ボカロ系の楽曲でも一時期ブームが来ていた"あのへん"の流れに位置する。

主人公は幼さの残る少女ながら最強クラスの魔法使いで、多彩な魔法をあやつるさまは、神坂一『スレイヤーズ』以来の伝統にも沿う。
魔法がある種の技能(テクニック)であり、テクニカルに工夫し行使しえるというのも、同様。

カナリアと呼ばれるその少女は、音声を発することができず、会話はもっぱら手に持った魔道具「石版」を用いておこなう。
一般に魔法は「呪文を唱えて行使するもの」と信じられている(らしい)世界にあって、無声で魔法を行使しえる彼女はしばしば俗世の理解の範疇外にあり、魔法を封じ込めた魔道具を使いこなしているだけだろうと誤解される。

カナリアとともに旅をする連れ(バディ)となるのが、その呼び名のもとともなっているカナリア型のゴーレム、シャハボ。
こちらは音声を発することができ、独自の知能をもっていて、状況によってはカナリアの代弁をすることもあるほか、普段はツッコミ役、もといカナリアのよき相棒としてふるまう。
いささか口が悪い。

この奇妙な一人と一羽が、ゆく先々でさまざまな事件と出会うロード・ノベル。
というのが、この作品の大枠であろうと思われる。
ファンタジー感あふれる、なかなか魅力的なお膳立てですよね。


ところが話はそう単純ではない。
この奇妙な一人と一羽がかすんでしまうくらい、いずれの登場人物も一癖二癖ある人物ばかりで、始末に負えない。
一章でいえばこいつが実質"裏の"主人公じゃねーか的なイザック・オジモヴをはじめとして、下手を… 続きを読む

★★ Very Good!!

冒頭部分のみ読ませていただきました。
読了後にレビュー更新したいと思います。

詠唱魔法が主のはずなのに、言葉を発せずに魔法を使う少女カナリアの冒頭の無双が衝撃でした。ただ大切なものを守りたいという強い意思による報復。冒頭の戦闘シーンと事後のギャップに、まだまだカナリアには秘めたるものが沢山ありそうだと、これからの展開が楽しみです。

★★★ Excellent!!!

主人公のかわいさもさることながら、この作品に驚かされるのは個性豊かな脇役の存在だろう。顔も名前もないモブですら、その心模様で、時には大胆な行動もとってしまう。正に生きている人間を観察しているかのように思えた。

そしてなんといってもストーリーの奥深さが凄い。最初はバラバラに散らばった話を追っているように思えるのだが、物語が進むにつれて、どんな小さな話にもその全てに意味があったことを読者は理解していく。

だというのに、この物語はどういった結末を迎えるのか。まったく予想が出来ない。
とても目が離せない作品だ。

★★★ Excellent!!!

田舎町の英雄に対する市民の信頼や感情、主人公が味わう排斥……。田舎ってこういうとこある……と思いながら読みました。田舎……。すべて描き切らないからこそ、心理描写が際立っていて素晴らしいです。特に、信頼しつつも最大限に疑うという、人間らしい矛盾をはらんだ描写によって人々が生き生きと描かれています。
重厚なファンタジーでありながら、随所に散りばめられた小粋な小ネタが飽きをこさせません。
非常におもしろかった!

★★★ Excellent!!!

声に出すことで魔法が発動する世界だが、主人公の少女は声が出なかった。
しかしこの少女、とんでもなく強い。声を出さずに魔法を使い、冒険者のランクも上級。そのせいで、しばしば厄介なことに巻き込まれてしまう。

相棒のカナリアの形をしたゴーレムと共に、彼女は相棒を作った人物を探して旅をする。
その旅路の果てには、何が待ち受けているのか……?

文章が読みやすく、また独特の世界観に引き込まれます。
魔法の設定も凝っていて、思わず声に出して詠唱したくなるほど格好いいです!
読み出したらもう止まりませんよ!