2人の異本を捜す物語

この小説の良いところは、物語の舞台設定の深さにあると思う。
例えば、第1章のドイツでの話では、ドイツの気候を明確に示し、主人公たちの言動につなげていることに感心した。
地理的な話になるが、ドイツの気候は北大西洋海流と呼ばれている暖かい海流の上を編成風が通過して、暖かい風が運ばれる位置に属しており、暖かく湿った感じの気候が特徴の地域である。
そのような特徴を押さえているこの作品は素晴らしいできと言える。
今後の発展に期待する。

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