翼を亡くした鳥と、終わりの幻想譚

終わるものの美しさとともに物語られるのは、ひとりの名もなき鳥の数奇な運命。

怪奇で幻想的で終端を象徴するかのような出来事が、鮮やかな文章で描写されるのは素敵。現実ではありえないが、その世界では当然の理として存在する事象として語られるさまはいかにもマジックリアリズム。

私はこういった、いかにもな空気感で綴られた作品は好きです。

ところでこの作品が某百合文芸の箸にも棒にも掛からなかったってホントですか? 評者の見る目がなかったんじゃないですかね(直球的暴言)