第134話 あとがき

 2019年12月4日、アフガニスタンで用水路を建設し、多くの命を救い続けた中村哲医師が、アフガニスタン現地で凶弾に倒れ亡くなりました。私はこのニュースを聞いたとき、一体、いかなる理由でこの人は異国の人々のために命をかけることができたのだろう、と疑問に思いました。

 そして調べてぐぐって出てきた答えは、


「医師として人の命を救いたい」


 という、あまりにもシンプルな動機でした。


 なぜ命をかけて人生をかけて人々を救おうと思ったのですか?

 →「医師だから」


 その答えの明快さに、胸が震えました。 

 これが英雄というものなのだ、と。

 英雄とは、正義とは、なんて素朴なものなのだろう、と。 

 中村哲先生のような、いわばリアルヒーローも参考にさせていただきながら、私の理想の英雄像をこの物語で表現してみました。


 セラフィムの正体や目的、主人公・エスペルだけセラフィムの死の霧を通過できる理由、さらにはヒロイン・ライラが半人間である真の理由、ラスボス・サタンの行動のその結果、などなど。

 広げた風呂敷は畳めたかと思っております。お楽しみいただけたでしょうか。


 この小説を最後まで読んでくださった読者の方には、本当に本当に、感謝しかありません。

 26万文字という長さの小説を読み終えるのは、とても大変なことだったと思います。

 貴重な時間と労力を、この小説を読むことに費やしていただき、まことにありがとうございました。

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矮翼のセラフィム @na2

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