毒には毒を、牙には牙を、悪には悪を

普段は冴えない天パの汚れ眼鏡ダサスーツ男、しかしその本性は悪をもって悪を制すハブと呼ばれる存在!

前半のほぼ悪口みたいな形容は、私が言ったのではありません。
その男――羽布先生の税理士事務所で、アシスタントとして働く睦美による言葉です。

この睦美の視点で語られるお話なのですが、金にまつわる人の悪意、そして悲しみと理不尽の凄まじいこと凄まじいこと。
しかし何だかんだと一途で明るい睦美のおかげで、重苦しさに溺れることなく、むしろ彼女と一緒に一喜一憂しながら先を追いかけてしまいました。


後半は、まさかまさかの連続。
本気で手に汗握り、正義とは何か、悪とは何か、蠱毒で生き残る者が認められるのならば正義も悪も定義する必要などないのではないかと、激しく心が揺さぶられました。

全てが一つに繋がるラストは、圧巻!

ハブにマングース、ではなく、ハブとマングース。
皆様にも是非この物語を読んで、このタイトルの意味を噛み締めていただきたいです!

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