水槽の中の秩序と現実の私。

 主人公の少女の部屋には、水槽があった。そこには世界が閉じ込められていた。日々、食物連鎖が起こり、新し命が生まれている。主人公はその世界に夢中で、成績が悪化し、ついに父親が水槽に穴をあけてしまう。するとそこから、魚や動物たちが逃げ出して、部屋の中へ逃げ出す。
 主人公は何とか水槽の中に逃げ出した魚や動物をおさめたが、そこから急に興味がなくなった。それは世界ではなく、ただの工作だった。しかし、主人公の水槽の中の世界への興味は再燃し……?

 気をつけなければならない。
 水槽の中の世界に。

 閉じ込められた世界と、現実の主人公が同じ世界にいて、不思議な世界観を構築しています。果たしてこれは、作者様の夢なのか?
 自身の夢を題材に描く作者様ならではの一作。

 是非、御一読下さい。

その他のおすすめレビュー

夷也荊さんの他のおすすめレビュー1,169