人智を越えた最強の力! その名は、天人地姫!

最強の力が目の前にあれば、人はどう思うだろうか?

当然、我が手中に納めたいと願うだろう。

では、その力に意志があればどうだろうか?

あからさまな行動は、自らにその脅威を向けることになるだろう。

では、どうするだろうか?
『将を射んと欲すれば先ず馬を射よ』である。
プロローグは、そんな駆け引きが垣間見られる。

これは、人智を越えた力を持つ天人地姫のミストリアと、その天人地姫を支えるホーリーデイ家のレイネリアの物語である。

天人地姫のミストリアは、次の天人地姫を身籠るために封禅の儀に旅立つ。本来、天人地姫一人の旅であるが、ミストリアと深いつながりがあるレイネリアは、陪従として共に行く。

そんな二人は、怪しい事件と遭遇する。
消えた村人。
それを調べに行った者も、次々と亡くなっていく。
事件は、新たなる敵の影を映し出す。

おそらく、この旅は、本人たちの思いとは別に、大きなうねりの中に巻き込まれていくことになるのだろう。
人以上に人を思う優しき天人地姫は、この見え隠れする悪意の中で自らの色を失わずにいられるのだろうか?
魔法も剣も使えぬレイネリアの支えが鍵を握っているのであろう。

今後の二人の旅にさらなる波乱があることを願い、楽しく読み進めていこうと思う。

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