概要
【あらすじ】
辺境宇宙エデル・アデン星域の覇権国家たるミュローン帝国が、突如として星系同盟の自由都市テルマセクを侵攻した。同市を訪問中にこの異常事態に遭遇した星系同盟航宙軍の練習艦カシハラが、同市に留学中であったミュローン皇女を保護したことから物語は始まる。
帝国内外の様々な人々の思惑と謀略の余波から皇女は唯一人の皇位継承権者となり、混乱の最中に艦長以下の正規乗組員を失ったカシハラは、皇女を乗せ帝都へと候補生だけで艦を発進させ帝国軍の包囲からの突破を図ることとなる。
追尾する帝国軍の装甲艦をからくも排除し、宙賊の本拠地では駆け引きを繰り広げ、淡い恋をし、大事な人を失い、それでも候補生らは帝都を目指す。彼らの故郷、星系同盟のオオヤシマは表裏を使い分け、カシハラの航宙に有形無形の影響力を行使し
辺境宇宙エデル・アデン星域の覇権国家たるミュローン帝国が、突如として星系同盟の自由都市テルマセクを侵攻した。同市を訪問中にこの異常事態に遭遇した星系同盟航宙軍の練習艦カシハラが、同市に留学中であったミュローン皇女を保護したことから物語は始まる。
帝国内外の様々な人々の思惑と謀略の余波から皇女は唯一人の皇位継承権者となり、混乱の最中に艦長以下の正規乗組員を失ったカシハラは、皇女を乗せ帝都へと候補生だけで艦を発進させ帝国軍の包囲からの突破を図ることとなる。
追尾する帝国軍の装甲艦をからくも排除し、宙賊の本拠地では駆け引きを繰り広げ、淡い恋をし、大事な人を失い、それでも候補生らは帝都を目指す。彼らの故郷、星系同盟のオオヤシマは表裏を使い分け、カシハラの航宙に有形無形の影響力を行使し
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!その艦は、次代への意志をのせて
様々な勢力、派閥による陰謀。口実にすぎない命、その命がみせる気高さ。
それらが凝縮されて、著者自らが構築した世界の中であますことなく描写される様は、読んでいて心地よいものでした。良質なSF映画を観終えたような、そんな読後感を味わいたい方には是非とも読んでほしいスペースオペラ作品です。
その魅力を生み出しているのは、練り上げられた世界観。
他の方のレビューにもあるように、その作り込みには圧倒されます。宇宙と航宙艦を登場させて終わるのではなく、そこから架空国家の主権や国際情勢、思想にまで話が及ぶわけですから。この辺りの内容を想像することは誰しも可能だとはいえ、書き起こすとなると相当な技量が必要…続きを読む