言葉を裏打ちするのは、歴史だ。

一行目から匂い立つような言葉。色気のある文章を支えるのは知識であり、歴史だ。過去に生きた男たちの血と肉が、まざまざと目に浮かぶようだった。
見えるのは一万字の文章に過ぎずとも、裏には膨大な史実があることが文章の重みからわかるような。そんな短編だった。