一行目から匂い立つような言葉。色気のある文章を支えるのは知識であり、歴史だ。過去に生きた男たちの血と肉が、まざまざと目に浮かぶようだった。見えるのは一万字の文章に過ぎずとも、裏には膨大な史実があることが文章の重みからわかるような。そんな短編だった。
これぞまさに漢といった感じの主人公でした!復讐のために邁進するように見えて、実際は周囲の人々の未来を考えていて、そのためだったら危険を厭わない。そんな生きざまが描かれていました。