狂っているのは自分か、世界か

異世界? いやこれはそんな生温い話ではない。壮大なファンタジーの裏側、当然あるだろうその戦いの暗部にスポットライトをあてる作者の真骨頂がこの物語である。

と、こう書くとなにやら難しい話なのではと思われるかも知れないが、誤解しないで頂きたい。
これは極上のエンターテイメント作品だ。それを支えているのが主人公の男のハードボイルド、純粋な憧れを伴う格好良さなのである。
実力は勿論、しかしそれは上辺だけのものではなく、芯がある。骨格を伴っている。だから強い。

そんな男の強さを、世界に刃向かわんとする狂気を、あなたにも楽しんでもらいたい。

その他のおすすめレビュー

浅田 千恋さんの他のおすすめレビュー24