短編でこの展開力!

いきなりクライマックスで始まる展開。そして間もなく明らかにされる勇者と魔王の存在。結末はたぶん……と思ったら見事に裏切られました。もちろん、いい意味で。

これは果たしてハッピーエンドなのか?それともバッドエンドなのか。個人的にはハッピーエンドだと思いたいですね。しかしそれは読者の方にお任せするということで。

そして最後に登場するタイトルの意味。伏線の回収もまた、見事です。世界を滅ぼす、というと暗いイメージがありますが、そんな「常識」が一瞬でひっくり返ってしまう……

「短編ファンタジー」という、一つのテーマでまた別の作品をぜひ書いてもらいたい。この作品は初めてファンタジーものや異世界ものを読む人達はもちろんのこと、「まずは作品を一つ仕上げたいという」作家さんたちもぜひ読んでもらいたい作品です。

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