概要
迷図には入っていない閑話(:ドッペルゲンガーと出会ってしまった話)が差し込まれたものになっています。
【あらすじ】
龍之介は、幼い頃に居なくなってしまった兄の手掛かりを求め、行方不明者のNPO法人『come back home』へと足を運ぶ。
そこは、「動機が完全に不明で、その所在を明らかにする手掛かりが少なく、事件被害などに遭っている可能性も考えられない者」を対象にした特殊な捜索団体だった。
なぜなら龍之介の兄もまた、常とはあり得ない方法で姿を消したからである。
龍之介の目の前でビニールプールの底へ、文字通り、忽然と消えたのだ。
警察庁生活安全局生活安全企画課によると、行方不明者の状況について、行方不明者の届出受理数は、過去10年間
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!気がつけばそこは出口のない迷宮。貴方が居るのは『どの世界』ですか?
『並行世界』を垣間見たことがある人は、実はいくらでもいるのではないでしょうか。
多くの人が、その事を認識するきっかけが無かったり、気のせいだと視なかったことにしたりするだけで。
視たいものを視て、信じたいものを信じる。
人がこのような傾向にあることは、皆薄々気付いているでしょう。
こちらの作品に足を踏み入れた時、『知っているけれど知らない世界』に来てしまった様な不安を覚えます。しかし暫く過ごす内に、その世界の風景に慣れたり、そこに居る人達を知ることで、自分もその世界の一員になったように錯覚する。
まさに、この作中の人達のように。
世界の構造が見えだす頃、そこが改めて迷宮のように見えて、『…続きを読む - ★★★ Excellent!!!君を取り戻す
熊谷ユキは、この世界が怖くてたまらない。
明日の天気も、ドアの防犯レンズも、雨上がりの空と無邪気な歓声をあげる子どもを映す水たまりも、何もかも。
しかしユキは決して心を病んでいるわけではない。
彼女の異様な恐怖には、それだけの理由がある。
昔懐かしい探偵事務所を彷彿とさせる雰囲気のNPO法人『come back home』を舞台にしたほんわかしたストーリーから、シームレスに展開する緊張感や薄気味悪さ、
芝生の庭にぽつんと残されたビニールプール、今では見ることも少なくなった古い型のポスト、人一人入り込む幅もないブロック塀の隙間、といった文章から浮き上がるビジュアルが秀逸です。
強力な磁場のよ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!迷蔵……それは……キミが見た光……(またこれか……
秀逸でございますッ!! 秀逸でございますぞぉぉぉぉぅッ!!(早馬で駆けながら
ねえどうして すごくすごく凄かこと ただ伝えたいだけなのに
ことばが 天保っぽくなっちゃうんだろう……(知 る か
本作は、事件性の見られない行方不明者の捜索を主たる活動とするNPO法人「come back home」の面々の織りなす、オカルティックホラー! 深紅の並行世界伝説である……(もぉー真面目にやろうか?
頼れる(はずの)チーフ、倉部を中心に、軽薄そうでいて実は空気読みまくりの鬼海、常人には見えない「入り口」が見えてしまう、どこか陰をまとったかに見える熊谷ユキ……そして自らの兄を幼い頃に「見…続きを読む