強化して物理で殴る。
良いよね。
これぞ魔法使いの戦い…と推していきたい程度には、自分はその戦闘スタイルが好きだ。
だからこそ、主人公の戦い方に好感を持てる。
まぁ彼からしてみれば、それしかできないからそれを極める…のだろうけど、まぁ経緯はどうあれ、尖ったステ振りをするのにはロマンがあるよね。
ヒロインであろう彼女が、力がある事を自覚し、愉快な行動を取るというのは、個人的にはなかなかに新鮮である。
まぁその行動にも理由はあるのかもしれないけど。
力があるという自覚が無いか、あってもそれ振りまかないように小さくなって人を避ける…みたいなヒロインはちょくちょく見る気はするんだけどね。
吸血鬼の養母に育てられた主人公。主人公の本当の両親は、養母に殺されていた。そして養母も忽然と姿を消し、手紙と指輪が残される。指輪は実母の物であり、主人公を養育したのは贖罪のためだという。そして手紙には謎の記述があった。主人公は手紙をもとに、実の両親がいたニホンへ赴く。
主人公は「魔法使い狩り」という名の下に、東ニホンの組織で活躍していた。そんな主人公に、新たな任務が下される。それは、とある高校の一人の女子生徒について調査し、保護することだった。こうして、普通の男子高校生として、ニホンの魔法高校に入学した主人公は、その女子生徒に接近するのだが……。
その女子生徒は生徒会長で、「最強」だった。主人公はいきなり「覗き魔」やら「痴漢」やらと言われ、タイマン勝負まで仕掛けられる。ハンデとして先攻を許されるが、主人公の魔法はそれに向いておらず、失神させられる羽目に。
寮でルームメイトとなったチャラ男風な青年と、真面目な青年と共に、主人公は学校生活を送り、実習では男女混合の班を形成して、ゴーレムと対決。個々の戦いぶりは多様で、実に鮮やかだった。そんな中、イタリーから来たという少女から、主人公は協力を求められる。ひとまず協力関係になった二人だったが、それぞれが所属する組織は、一枚岩ではないらしい。
学園ライトノベルの王道のような本作だが、それぞれの特性に応じた魔法バトルの描写が、描き分けられており、実に鮮やかだった。視覚的な描写に優れており、まるでアニメの戦闘シーンを見ているようでした。
是非、御一読下さい。
1章を読み終えた時点での感想になります。
とにかくメインヒロイン(?)の会長に尽きます!
破壊力抜群の破天荒さで主人公を振り回しますが、世界観がカッチリと固められているため、物語は破綻すること無く安定して進みます。
また主人公やこの破天荒ヒロインの他にも色々と裏がありそうなキャラがおり、腹を探り合うような展開もありそうで、今後とも目が離せません!
またシリアスとギャグのバランスも絶妙で、グイグイと読み手を引っ張って行きます。会長ももちろんですが、なんと言っても主人公の友人の由樹がもの凄く良い味を出しています。
今後の主人公と会長のラブコメ(?)に期待しています!
(全然違う展開だったりして…)
※作品は絶対評価したいので星は適当です。
※二章十一話まで読んだ感想です。
魔法学園、実質的なプロ養成機関のような学校に、エージェントとして送り込まれてきた少年。彼は対魔法使いのエキスパートで、吸血鬼を母に持つ強者だった。
でも、最強ではなかった。ゼロ章までは血と硝煙の臭い漂うモノクロノワールな雰囲気が、ぶっ飛びヒロインの登場で色彩を取り戻す序盤は読みごたえがありました。
王道の中に「シリアス過ぎない」「ハーレムやらない」「ちゃんと主人公を負かす」と、作者の色を出そうとする工夫が感じられます。
ここで個人的な偏見からくるキャラの紹介をします。「マジか」と思ったら読んで確かめてみてください。
高宮・芙蓉・マクスウェル―――特殊な血統、特殊な能力、ヒロインとの因果な因縁で最強主人公街道をホップステップジャンプしていたら、最後にとんでもない落とし穴があった系主人公。明らかに自分より強いヒロインの護衛任務を「やる意味ある?」とは口に出さずに職務を全うするムッツリ。モノローグではシリアス成分多目で語るがムッツリ。ヒロインと超エキサイティン!して朝まで楽しんじゃう。ムッツリ。大丈夫、一章終わりで任務やる意味ありました。
九重親方―――今作のヒロインで、第四の壁をやすやすと突破するデッドプール系俺ちゃん女子。「あまりやってると九重親方って呼ぶぞ」と応援コメントで書いておいたら、二章途中でついに超えてはいけない一線を越えたので、無事、親方を襲名した(レビュー者の頭の中だけです)。彼女の手にかかると襲い来る刺客が回転寿司の皿のように積み上がる。そんな彼女が芙蓉に護衛される意味を知るとき、割と切実な感動がある、かもしれない。本来は九重紫苑という名前。
冴島由樹―――友人キャラ。女子寮の残り湯を飲んでぶっ飛ばされる規範的な友人キャラで、自らに立っているフラグも叩き折り続ける猛者。紫苑が独断と偏見でやった人物紹介でも無事、「誰だっけ?」の名誉を賜った。
工藤先輩―――二章から前面に出てくる有能解説キャラ。この人がいなければキャラの解説回が締まらない。三章では芙蓉くんとタイマンもあるそう。きっと、自分のバトルでも解説をしてくれることだろう。解説は負けフラグ?知るか、とにかく解説だ。
芙蓉のクラスの愉快な仲間たち―――二章から本格的に登場するクラスメイトたち。まだまだキャラが深まるのはこれからだと思うので、ひとまとめにさせてもらった。物語が進んだら追記します。
お約束で進もうとしつつ、キッチリ外してくる辺りはオリジナリティです。この調子で、ガンガン書き切っていって欲しいです。