チートは俺のはずなのに、どうして会長がこんなに強いんだ⁉

 吸血鬼の養母に育てられた主人公。主人公の本当の両親は、養母に殺されていた。そして養母も忽然と姿を消し、手紙と指輪が残される。指輪は実母の物であり、主人公を養育したのは贖罪のためだという。そして手紙には謎の記述があった。主人公は手紙をもとに、実の両親がいたニホンへ赴く。
 主人公は「魔法使い狩り」という名の下に、東ニホンの組織で活躍していた。そんな主人公に、新たな任務が下される。それは、とある高校の一人の女子生徒について調査し、保護することだった。こうして、普通の男子高校生として、ニホンの魔法高校に入学した主人公は、その女子生徒に接近するのだが……。
 その女子生徒は生徒会長で、「最強」だった。主人公はいきなり「覗き魔」やら「痴漢」やらと言われ、タイマン勝負まで仕掛けられる。ハンデとして先攻を許されるが、主人公の魔法はそれに向いておらず、失神させられる羽目に。
 寮でルームメイトとなったチャラ男風な青年と、真面目な青年と共に、主人公は学校生活を送り、実習では男女混合の班を形成して、ゴーレムと対決。個々の戦いぶりは多様で、実に鮮やかだった。そんな中、イタリーから来たという少女から、主人公は協力を求められる。ひとまず協力関係になった二人だったが、それぞれが所属する組織は、一枚岩ではないらしい。

 学園ライトノベルの王道のような本作だが、それぞれの特性に応じた魔法バトルの描写が、描き分けられており、実に鮮やかだった。視覚的な描写に優れており、まるでアニメの戦闘シーンを見ているようでした。

 是非、御一読下さい。

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