概要
ワタシの罪悪感とアナタの罪悪感で相殺するから0カロリーってわけだね
眠れない夜にコンビニへ行く女と、その同居人の男の話です。
魔法のiらんどショートストーリーコンテスト、『友達以上恋人未満』のテーマで書きました。
魔法のiらんどショートストーリーコンテスト、『友達以上恋人未満』のテーマで書きました。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!彼は、世界でいちばん気の利いた共犯者
深夜の飯。
何かと罪の味とか背徳の味だの、悪い事のように例えられますよね。
好きに食え! と思うのは私の自制心がゆるゆるだからなのでしょうか。
午前二時、望遠鏡を担いで箒星を探すわけでもなく、若干の罪悪感と詫びの気持ちを込めての買い物。
その雰囲気を表現する情緒ある言葉選びが実に心地よいです。
そして、その罪は、また別の罪とぶつかる。
マイナスとマイナスは掛け合わさるとプラスになる、とでも言いたげな詭弁で罪の意識を曖昧にしてくれるパートナー、この心の距離感も何とも言い難い絶妙なものを感じます。
片方一人では罪の味でも、二人であればプラスな思い出、という事でしょうか。
とてもおいしい、満足感…続きを読む - ★★★ Excellent!!!この深夜に食べる「共犯プリン」。忘れられない味になりそう
心情描写がとても繊細で、読み進めるごとに主人公の抱える「孤独さ」、「心細さ」がひしひしと伝わってきました。
真夜中、嫌な夢を見て飛び起きて、どうしようもない感情を抱かされることになる。
それをどうにかしようと思い、コンビニに出かけることを決意。
途中で電灯に群がる蛾の姿だとか、半分だけの月が浮かぶ光景、そして中学生カップルが寄り添っている姿。
深夜の空気と、そこに身を置く何とも言えない孤独感。
主人公である彼女が抱える空しさみたいなものが、強烈に伝わってくるようでした。
そして、帰宅後に彼女を迎えたものは……
最後まで読み終えて、ホッとあたたかい気持ちにさせられる作…続きを読む