異能力学園バトル物で魔力ゼロなら最強だと思った?

※作品は絶対評価したいので星は適当です。
※二章十一話まで読んだ感想です。

魔法学園、実質的なプロ養成機関のような学校に、エージェントとして送り込まれてきた少年。彼は対魔法使いのエキスパートで、吸血鬼を母に持つ強者だった。

でも、最強ではなかった。ゼロ章までは血と硝煙の臭い漂うモノクロノワールな雰囲気が、ぶっ飛びヒロインの登場で色彩を取り戻す序盤は読みごたえがありました。

王道の中に「シリアス過ぎない」「ハーレムやらない」「ちゃんと主人公を負かす」と、作者の色を出そうとする工夫が感じられます。

ここで個人的な偏見からくるキャラの紹介をします。「マジか」と思ったら読んで確かめてみてください。

高宮・芙蓉・マクスウェル―――特殊な血統、特殊な能力、ヒロインとの因果な因縁で最強主人公街道をホップステップジャンプしていたら、最後にとんでもない落とし穴があった系主人公。明らかに自分より強いヒロインの護衛任務を「やる意味ある?」とは口に出さずに職務を全うするムッツリ。モノローグではシリアス成分多目で語るがムッツリ。ヒロインと超エキサイティン!して朝まで楽しんじゃう。ムッツリ。大丈夫、一章終わりで任務やる意味ありました。

九重親方―――今作のヒロインで、第四の壁をやすやすと突破するデッドプール系俺ちゃん女子。「あまりやってると九重親方って呼ぶぞ」と応援コメントで書いておいたら、二章途中でついに超えてはいけない一線を越えたので、無事、親方を襲名した(レビュー者の頭の中だけです)。彼女の手にかかると襲い来る刺客が回転寿司の皿のように積み上がる。そんな彼女が芙蓉に護衛される意味を知るとき、割と切実な感動がある、かもしれない。本来は九重紫苑という名前。

冴島由樹―――友人キャラ。女子寮の残り湯を飲んでぶっ飛ばされる規範的な友人キャラで、自らに立っているフラグも叩き折り続ける猛者。紫苑が独断と偏見でやった人物紹介でも無事、「誰だっけ?」の名誉を賜った。

工藤先輩―――二章から前面に出てくる有能解説キャラ。この人がいなければキャラの解説回が締まらない。三章では芙蓉くんとタイマンもあるそう。きっと、自分のバトルでも解説をしてくれることだろう。解説は負けフラグ?知るか、とにかく解説だ。

芙蓉のクラスの愉快な仲間たち―――二章から本格的に登場するクラスメイトたち。まだまだキャラが深まるのはこれからだと思うので、ひとまとめにさせてもらった。物語が進んだら追記します。


お約束で進もうとしつつ、キッチリ外してくる辺りはオリジナリティです。この調子で、ガンガン書き切っていって欲しいです。

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