その瞳は刃のように真っ直ぐに

輿入れ早々、お相手には帰るよう言い渡され、姑にはいたぶられ、女中には侮られるという逆境の中に放り出された香流。
それでも次第に味方を増やしていくのは、漢気とまで言える潔さと、真贋を見極める鋭さがあればこそ。

刀のような真っ直ぐさで、業苦に見舞われる許嫁の銀正や、虚無を抱える姑の弓鶴の胸のうちに切り込んで、周囲を翻弄する様は痛快です。

そして、緊迫した飢神との戦いもまた見所。

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