トリコロールの才媛とは言い得て妙な作品タイトル。さて、どんな三色?

同じ登場人物の「深緋の恵投」「慧眼の少女」に続く作品です。
前2作がサスペンスっぽい作品だったのに対して、本作品の題材はクイズ大会。
非日常ではあるものの、前2作と比べると日常の内なので、外伝なのか?
と訝りました。でも、キャラは好きだし、まぁ読んでみるか、と。
それが紹介文を読んだ時の感想でしたが、堂々の3作目でした。

前作から続くサスペンスっぽい要素を背景に入れつつ、メインディッシュは高校生アメリカ横断クイズみたいな番組での活躍です。
それが単なるクイズではなくて、作者自らが編み出したルールも登場したりで、小説でも十分に楽しめます。いや、動画でなくても楽しめる事に驚きました。
普通の早押しクイズなんて、文章は動画に負けそうなもんですが、間の持たせ方なり物語の展開なりで、結構手に汗を握ります。

そして、登場人物達のキャラが良い意味で浮き彫りにされており、一連の作品ファンならば、最も好きになる逸品かもしれません。

この作品から読み始める方には「急がば回れ」と言いたい。クイズの雑学を仕入れるだけでも相当にお得感が有りますが、やっぱり、ね。

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