絵画を修復する。それは、命を取り戻すことに似ている。

絵画を修復することにより、ある種のエネルギーを得る、という世界。
その世界では絵画修復は単なる作業なのか、それとも――。
――やはり、パワーやエネルギーだけではなく、もっと根源的な、あるいはシンプルなモノのために、絵画は生まれたのではないか。

では、絵画とは、絵画修復とは何なのか?

本作は、そういう問いかけをしているのではないか、と思いました。
まだ最初のくだりまでしか読んでいなくて恐縮ですが。

絵画というのは、確かにパワーがあるものだと思います。
でもそれは、美しいと思えたり、怖いと震えたり、共感を覚えたりするからこそ、と。
それは、心が、命があるからではないか、と。
――本作は、その探求であり、かつ、探究の旅を描くものだと思います。

ぜひ、ご一読を。

その他のおすすめレビュー

四谷軒さんの他のおすすめレビュー2,140