実に秀抜な旅行紀であり成長紀である。手に取るように把握できる情景描写、離陸と着陸で入れ替わる主人公の人生、そして白紙そのものの未来。 祝福を惜しまない。
皆様今日は。昭和世代のおっさんです。 ファンとして(※以下、敬称略) 小説・エッセイなら京極夏彦、司馬遼太郎、田中芳樹、澁澤龍彦。 漫画なら荒木…
この物語は、文学を研究するためにスイスに来た女性の物語です。会社勤めをし始めた恋人と、実学ばかりを見てきた母親の言葉が、私にも言われているようで胸に突き刺さりました。けれど、「一人前になるんだ」…続きを読む
ドイツに留学すると決心した主人公。恋人との関係、母親との関係、煩雑な手続き。様々なことを乗り越え、ついに……主人公にとって大変なことは、きっとこの先なのでしょう。けれど、どこか爽やかで確かな希望…続きを読む
「チューリヒ国際空港」とページのタイトルにあります。飛行機を乗り換えるためにやってきたのですね。そのほんの45分の滞在の間にそれまでの思いがあふれ描写されます。これから留学して何年間かをす…続きを読む
煩雑を極める留学準備。研究者の主人公と会社員の彼との感覚のズレ。そして空港ダッシュの緊迫感。描かれているのは、留学先に向かうフライトとそこにたどりつくまでの回想――なのですが、なんでしょう。手に…続きを読む
もっと見る