硬めの文体それが緊張感を持たせてる。ハンデあってもしっかりと強い主人公

最大の注意点。最初の章、1章の人物紹介文面は読み飛ばしてはダメです。途中からこいつだれだっけ?病が発生してせっかく楽しいこの作品を読むのが、苦痛になります。人物が根本的にわからなくなったら1章を読み直して下さい。

で。

作者読んでますね、文学や文芸を。そっち系の文章にも見えます。
1作品書籍化している人なので、そこで鍛えられたのかも知れませんが。

起承転結で書く、典型的な小説なのでお面白くないときは次への準備をしている回だ、と思って下さい。次、その次が跳ねるように面白くなってますから

全体としては主人公の視点+群像劇に属するのではないかと思います。再序盤である1章は主人公が活躍するまで時間が掛かるのでストレスがたまるかと思いますが、頑張って読むと幸せになります。この作者なら1章の出の遅さを後半の面白さで挽回してくれることでしょう。とても期待できます。

1章後半3話が主人公の最初の見どころかな。群像劇な分、1人1人に丁寧な描写をしないといけないので序盤が遅くなるのは本当しょうがないです。
2章からは主人公目線がググンと増えますね、説明することが減るからでしょうね。
ただし主人公がいない場面では視点が切り替わって他の人の一~三人称視点になります。キャラが立ってくる後半はそういうことが増えますね。

よくあるハンデ系なんですが、しっかりと強いですね。隠れて強いの王道をいっている感じがします。
身体的基礎能力はちゃーんとめっちゃ*3あるので、弱くて弱くて情けないなんてことはありませんからご安心ください。

そのハンデとそれを裏返した強さなのですが、詳細は読んでいただきたいのですが、めちゃくちゃ素晴らしい発想だと思います。この手のは、ゲームであったかなあ……というくらいあまり見ませんね。探せばあるんでしょうけれども。


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