情景描写、心理描写は他の方も言及されているので、私が言う事はないと思います。正直、囲碁には疎いので内容が理解出来るか不安でしたが、そんな事はなく楽しめました。短編なのであまり多くを語るとネタバレになりそうなので、このへんにしておきます。素晴らしい作品でした。
短いので中身は置いておきます……。短編小説という短い文量でありながら、情景の描写がしっかりされている所が主人公の心情と重なって良かったです。
情景描写が美しく、主人公の心の動きが丁寧に描かれている作品でした。仕事も生活も、はじめは新鮮なことや大変なことがあっても、やがては慣れてきて退屈なものになっていく。変化は望めないように思えてしまう。しかし、それは受け手側の問題であり、生活の中にはいつでも、なにかが変わるきっかけが待っているのではないか。そう思わせてくれる作品でした!
作中に出てくる歌を聴きながら読むと、より雰囲気が楽しめました!彼女と別れた理由等多く語られない部分もありますが、それ故に想像を膨らませられる所が面白さのひとつだと考えています。そして何より、感情の移ろいが4話で纏められている点が凄いです!
主人公の毎日ルーティーン。むっちゃ分かります!誰だって安全な方に行きたいと思います。自分も同じ立場だったらそうします。でも、ほんの少しの変化も大事だなと思わされる小説でした!これからもお互いに執筆活動を頑張っていきましょう!
主人公の心境の変化は、文章の美しさに反してどこか親しみがあります。例えばオリンピックを観戦してスポーツに挑戦したくなるような、そんな感覚。あくまでも日常、それをここまで丁寧に書き上げる表現力に脱帽です。
一文字一文字をじんわりと噛みしめたい、そう感じさせられる静かで美しい文章です。変化を嫌う主人公の前に、ふと訪れたきっかけ。それに対し彼がどう接するのか、繊細な心情表現で描かれています。いつものルーティーンに収まっているのは凄く楽で、安心できます。でもいつかはきっとそこから出なくてはいけなくならなく時が来る。その時、自分ならどうするか。それを考えさせられるお話でした。
静謐で、綺麗で、思わず襟を正してしまうような美しい文章と、主人公の心情。変化を嫌う感情と、変化を受け入れなければならない現実は、誰にでもあるものだと思います。そんな時はこの小説を読めば、自分に素直な気持ちになれるのではないでしょうか。
何気ない繰り返される日常と、時折訪れる変化。そんな状況をうまく文章全体で表現されている文学作品です。描写がとても細かくて、文章がすーっと頭に入ってきました。
ルーティンを重視する主人公。彼の内情が、不確定な部分に足を踏み出すまでの機微が、丁寧に描かれている。元々の人生が間違っていたとは言えない。けれど、きっとこれからの人生の方が、沢山の幸せに溢れたものである、と。そう願いたくなる短編です。
変わることを恐れる男が、たった1つの雑誌の記事から変わっていく。「変化のきっかけは、どこにでも転がっている」それに気付かせてくれる。日常とはそういうもので、変わるために特別な何かは必要ないのかもしれない。静かでリズムの良い文章。日常を切り取った作風。何もかもが私の好きな書き方でした。良い作品をありがとうございました。
純文学らしい豊富な表現力で、主人公の緊張感や失望を感じさせてくれます。個人的には、「じっくりと咀嚼したい記事」という表現が好みですね。咀嚼したいって使うタイミングないですよ。それから、「健全」という言葉が何回が出てくるのも気になりますね。読者として誘導されているんでしょうけど。安定を好む主人公の「健全」も、最後に「新しい健全さ」を手に入れた気がします。何が伝えたいかハッキリとしており読了感も素晴らしいです。今風に言えば、エモい作品で最高に感慨深いです。
最初の頑なさから終わりにかけて、主人公の変化が文章そのものに映し出されています。その変化がとても自然で美しかったです。
最初は主人公の融通の利かなさに苛立ちを覚えるも、ふとしたきっかけで変わることのできる主人公。 文字数以上に楽しめました。 ありがとうございます。
短編なので中身に深く触れないようにしますが、爽やかな読後感が堪能できる素敵な作品だと思います。
変化を恐れていては。
気持ちのいい喫茶店で、美味しいお茶を飲み、爽やかな風に吹かれて、人生について考える。読後感の良い青春小説です。