「誤用」も多勢に無勢で「正解」なる時代だからこそ、言葉遣いが不安になる

 歴史的に見て意味が正反対の四字熟語やフレーズって多いですよね。国語学者の多くも「時代とともに使われ方が変わるのはよくあること」と寛容です。誤用する人が増えれば「間違い」が「市民権」を得て「間違いでなくなる」ということです。「女子高校生言葉」も広辞苑に掲載される時代ですから。
 そんな風潮に「一石を投じる」のが本作「誤用警察」です。言葉の誤用を取り締まるのが国家権力の「警察」という「ブラック」にSF小説「1984年」を連想する方も少なくないと思いますが、ブラック・ユーモアとしてお楽しみ下さい。

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誤用警察

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