第十三の頁:果実は錦秋に小説家の夢をみるかへの応援コメント
このお話、好きです!劇中劇ならぬ作中小説ですね。本が売れなければつぎのチャンスをもらえなくなってしまうのは残酷な真実ですね。
ゴッホが生前作品を評価してくれる人に恵まれなかったように日の光があたらない作家もいるのでしょうか。みずからを顧みて、文学そして創作に思いを馳せました。
タイトルが『アンドロイドは電気羊の夢をみるか』の形式ですね。あの小説も好きです。
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
「好き」と仰っていただき、ありがとうございます。われわれ小説家にとっては身につまされるといいますか、他人事ではない話ですね苦笑
小説は何歳になっても書けるものだとおもっています。私もたとえつぎのチャンスがもらえなくなっても、また何度でも挑戦します。
タイトル。さすが、ばれてしまいましたね(*^^*)
第十二の頁:夏祭、黄泉の境を呉れ呉れ踏むへの応援コメント
作風の多彩さに驚嘆しました。夏祭りはハレの日、現実との境界線とも言われています。祭で神隠しにあう子どももいたそうです。
面が完全に外れていたら、主人公も彼岸の存在になっていたでしょうね
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
お読みいただきまして、御礼申しあげます。
この話、実はとてもお気に入りなんですよね。いつか、どこかでリメイクしたくなるくらいに……なので楽しんでいただけてよかったです。
第十一の頁:春の骨をとむらうへの応援コメント
受賞作品なのですね。それも納得です。轍を踏むまで振り替えるなと言いましたが、振り返っていたら、別の物語になっていたかもしれませんね
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
嬉しい御言葉を賜りまして、御礼申しあげます。こういう和風幻想は意外に書いたことがなかったのですが、企画にあわせて書くことができて、とても楽しかったです。振りかえっていたら……果たしてどうなっていたのでしょうね(*^^*)
第十の頁:華散らしの月照雨への応援コメント
おおっ、これは!
夢見里龍先生の既存の作品との既視感を覚えました。結末部分のニュアンスが違っているような気がします。
このストーリーは先生のなかでもイメージがお強いのでしょうか。
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
ご感想、ありがとうございます。既存というと「鶴に殉ず」でしょうか? 私は割と「死なばもろとも」な愛が好きみたいですね。どうしても性癖なのでかたよります苦笑
第九の頁:華胥の夢は散らさじへの応援コメント
どことなく後宮シリーズとの既視感を覚えました。幻想と宮廷の相性の良さを再確認しました。
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
お読みいただきまして御礼申しあげます。夢見里らしい中華幻想の頁でした。こういう人の身に花が咲いたりする話もたまらなく好きでして、またいつか、こういうひとたちの話も書きたいなあとおもっています(*^^*)
頁の余白:祭りのあとの物語たちへの応援コメント
短い章でしたが、物語が最後に眠る場所とは……倉庫なのか、図書館なのか、古本屋なのか……
あるいは時空の狭間かもしれませんね
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
お読みいただきまして、物語たちも喜んでいることとおもいます。この掌編集は私のネタ帳のようなものでもあったり、やはり架空の図書館だったりします。読む人によって姿を変えるもの。ですね。
第八の頁:人魚の眠る《石》への応援コメント
特殊な眼をしている人間はこの世界にはないものが見えるという伝説を聞いたことがあります。どこで聞いたかは忘れてしまいましたが……。人魚の肉を食べると不死身になるとの伝説もあり、私自身の幻想の扉が開きました
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
この話は特にお気に入りだったので、読んでいただけて嬉しいです。人魚の話はいつか、長編のなかの短編というかたちでも書きたい題材だったりします。
第七の頁:《黄昏町へようこそ》への応援コメント
なんと幻想的な……。逢魔が時から黄昏町へ。少女の正体は神か悪魔か鬼か。
「あなた」は読者自身をさすのか。数多くの謎がきらびやかに散っていきました。
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
お読みいただきまして、御礼申しあげます。
この話は現実に長編小説にするはずのものでした。ここから黄昏町で様々な人間模様が繰り広げられ、彼はみずからが誰であったのかを想いだす、という話だったのですが、残念ながら原案の段階でとん挫しました💦
なつかしいです
第六の頁:言の《草》への応援コメント
太平洋戦争を想起しました。愛する人のもとに生きて帰れた人と帰れなかった人はなにが違うのでしょうか。運とか運命とか陳腐な言葉では測れないものが生死を分けた気がします。
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
そうですね、そのあたりの蝉噪を想いながら書かせていただきました。冒頭の「芹に秋桐、紫式部」等は「スカボローフェア」からきています。あれは反戦歌のひとつなので。
禍にあわないためのおまじない、だったそうですね。
彼女は恋人が帰ってくるようにそのおまじないを続けているのだとおもいます。
第五の頁:《□□》は繰りかえ□□□への応援コメント
小説になれなかった物語。なんと印象深いフレーズでしょうか。
どこかの創作者の脳内に発生したインスピレーションの断片で、断片のまま物語になれなかったのでしょうか。
短いけれど、創作者のはしくれであるわたしにとって身近な物語でした。
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
お読みいただきまして、御礼申しあげます。
実はここには投稿したときは小説があったのです(他の読者様のコメントでおおよそ内容が察せられるとおもいます)
時が経ち、なくなってしまいました。でも案内人が語るように図書の塔からなくなったということは何処かで物語になったのかもしれません。またいつか、何処かで逢えるかもしれませんね(*^^*)
第四の頁:暗殺者と幼き侯爵への応援コメント
齢十四の彼女が昏い瞳を宿し、地獄を我が居場所とするにはどれほどの修羅場を経験したのでしょうか。語られないからこそ、深みを感じました
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
お読みいただきまして、ありがとうございます。
カクヨムのチェックがこのごろできておらず、遅れまして、申し訳ございません。
この物語は実は十代の時に執筆したとある長編小説の一部を、書き直したものだったりします(*^^*)
図書の塔のお陰で、こうしてうお座様に読んでいただけて大変嬉しくおもいます。
編集済
第三の頁:とある《竜》の死への応援コメント
英雄物語のプロローグのようです。滅びゆく竜が守った少女の名は……永遠にわからないのですね
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
お読みいただきまして、ありがとうございます。この話は私もお気に入りです。竜の娘という題材が好きなのです(n*´ω`*n)
このイメージは小説家になろうに投稿している「竜の黄昏と葬槍の聖女」につながります。厳密には彼女の物語、というわけではないのですが💦
第二の頁:《翡翠》吐きへの応援コメント
奥深いストーリーですね。読者によって解釈が分かれそうです。
最後の一文の真意は…、安易に結論が出せません
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
わわっ、こちらまでお読みいただき、恐縮でございます。
これはそうですね、翡翠を吐く"少年"こそが、彼にとっては"翡翠"に勝る玉《ぎょく》で、それを感受して堪能しているみずからは寡欲ではないという感じですね。ただ、読者様それぞれの解釈に委ねているところもありますので、こうしたことを書くのは無粋だったかもしれません苦笑
第十の頁:華散らしの月照雨への応援コメント
一頁ごとに素敵なお話!!
個人的には「花の出産」はラストの一文がすごく余韻に残って好きです。
「翡翠吐き」もお話の雰囲気が好き❤️
「とある竜の死」は、ある意味幸福な竜が印象深いです(´;ω;`)悲哀だけど。
「暗殺者と幼き侯爵」もいい黒さで好きですね(どんどん語彙力が乏しくなってきている……)
「人魚に眠る石」も好みです♪
近況ノートにも紹介させていただきました・:*+.\(( °ω° ))/.:+
ファンアートも添えてます。
https://kakuyomu.jp/users/honran05/news/16817330668291999239
作者からの返信
あさぎかなさま
お読みいただいただけでも嬉しいのに、素晴らしいファンアートまでいただいて、感激いたしております!
ほんとうにありがとうございます!
たからものにさせていただきますね(*^^*)
どの頁も愛でていただいて、きっと物語れなかった物語たちも喜んでいることでしょう。物語にとって最も幸せなのはやはり、読んでいただくことなのですから。そうした想いがつくりあげたこの図書の塔。また引き続き、ご訪問いただければ嬉しいです。
第一の頁:《花》の出産への応援コメント
幻想、ファンタジー、幽玄を作品から感じ取れました。
そしてホラー。悪夢の中の出来事なのか。現実なのか。考えているうちに境界線がなくなるような。
きっと本当に人間が産まれてくるのだと思います。
そこから物語が始まる。この作品はその物語のプロローグだった。とすら私は錯覚しました。
作者からの返信
うお座さま
お読みいただき、ありがとうございます。こういう幻想小説は読むのも書くのも好きでして。いつか、こんな短編集の御仕事をいただけたらなぁと時々おもいます(笑
にんげんが産まれて。そこからどうなるのでしょう……おそろしいことになりそうな。それでいて、残酷な美しさを秘めているような。まさにそこから始まるのでしょう。
嬉しいコメント、ありがとうございました。
はじめに:図書の塔と《頁一枚》の物語への応援コメント
以前から夢見里 龍様の作品に惹かれていたのですが、この作品からも幻想や純文学の香りが漂っていますね。
アラビアンライトや夏目漱石の夢十夜を読んだ学生時代を思い出しました。
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
わわ、なんて有難い御言葉でしょう。ふふふ、こういう幻想ものがたぶんわたしは一等好きです。
夢十夜いいですね。私も好きです。あとはアンデルセンの絵のない絵本とか。
投げっぱなしの話ばかりですが、楽しんでいただければ幸甚です。
第十三の頁:果実は錦秋に小説家の夢をみるかへの応援コメント
私も先生のように、宣言して復活したい!!
物語を書いて報われたと思うのは、こうやって好きになってくれる読者と出逢える瞬間ですよねと、つくづく思える物語でした。
いつか、糺先生の短編世界も書き綴って下さるとうれしいです。
作者からの返信
橘紫綺さま
仰るとおりです。物語は読者のために生まれ、綴られるものではありませんが、読者あってはじめてに息づき、拡がっていくものだとおもっています。いつか、糺先生の頁一枚も図書の塔に招かれるかもしれませんね(n*´ω`*n)
そのときは、またこの塔にご訪問いただければ嬉しいです。
第十四の頁:或るChristmasの細やかな死への応援コメント
一つの型がきちんと文章化されていると思います。
型というものは、実に美しいものです。
もっと多くの人がそれに気付けばよいのにと思います。
作者からの返信
すからき飄乎さま
このような寂れた図書の塔まで、物語を読みにきてくださり、ありがとうございます。短編を書くのはすごく好きです。素敵な企画を考えてくださる主催者には感謝の想いがつきません。
また機会があれば参加したいものです。
第十二の頁:夏祭、黄泉の境を呉れ呉れ踏むへの応援コメント
生きることは哀しいことですね
死んでも魂が一人ぼっちで残るというのも哀しいことです
肉親だった者を空恐ろしく感じることもまた
作者からの返信
すからきさま
お読みいただき、ありがとうございます。この物語はわたしも思い入れのある一頁だったので御言葉を寄せていただき嬉かったです。
生きるもさみしく、死ぬもさみしく。愛するほどに命とは切なさを増していくのかもしれませんね。
第八の頁:人魚の眠る《石》への応援コメント
遠い昔には、人と人魚の間に隔てはなかったのかもしれないですね。
ここまでどの頁も楽しく読ませて頂きました(この塔を巣立った話の行方が気になります)。今後も新たな頁が加わることがあるなら楽しみにしております。
作者からの返信
板野さん、ひとつひとつに細やかなるご感想を賜りまして、とても嬉しいです。また諸々が落ち着いてきましたら、新たな頁も更新していきたいとおもっています。なにとぞよろしくお願いいたします。
第七の頁:《黄昏町へようこそ》への応援コメント
どことなく森見登美彦氏の世界を彷彿とさせますね。
この「町」には忘れてしまった何かがあるのかもしれません。
作者からの返信
板野さん、ひとつひとつに感想を賜りましてありがとうございます。昔森見登美彦先生の宵山万華鏡という小説を読ませていただきました。ずいぶんと昔で細部はわすれてしまいましたが……また読みかえしたいなあとおもいました(*^^*)
第六の頁:言の《草》への応援コメント
あちらでは末長く幸せでいられますよう。
作者からの返信
板野さん ありがとうございます。実は「スカボローフェア」から着想を得て書いた小説です。あの歌のサイモン&ガーファンクル版は反戦歌ですよね。母親が偶に歌っていたので想いいれがありました。
第五の頁:《□□》は繰りかえ□□□への応援コメント
おや。ここにあった物語は翼を得て旅立ったのですね。探しに行かないと……。
作者からの返信
板野さん、ありがとうございます。はてさて、夏頃までは確かにここにあったのですが、何処かでどなたかに愛される物語となっていることを祈ります(*^^*)
第三の頁:とある《竜》の死への応援コメント
優しい龍だったのですね。来世ではふたりが幸せになれますように。
作者からの返信
板野さん、お読みいただき、ありがとうございます。誰も知らない御伽噺ですが、こうして紐解いてくださる御方がいることで、彼女たちもやすらかに眠れるのかもしれません(*^^*)
第二の頁:《翡翠》吐きへの応援コメント
この牢から出ることが叶っても、彼に真の救いは訪れないような気がしますね……。胸に残る話です。
作者からの返信
お読みいただき、ありがとうございます。臍から金のでるひょうとくが不幸な最期を遂げたように翡翠を吐きだす彼にも幸福な終わりは俟っていないのかもしれません……或いは。物語の続きは実はわたしのなかにはあるのですが、秘するが花なりと申しますので(*^^*)
はじめに:図書の塔と《頁一枚》の物語への応援コメント
ひとたび創作の道に踏み込んだ人、誰の中にもこうした「塔」はあるのでしょうね。
作者からの返信
板野さん 嬉しい御言葉を賜りまして、ありがとうございます。仰るとおり、創作を愛する誰ものこころのなかに「図書の塔」があるのだと思います。そんなことを想像すると、他のどなたかの図書の塔にも訪ねたくなりますね(*^^*) 夢のあるおはなしです
第四の頁:暗殺者と幼き侯爵への応援コメント
続きがもう少し読みたいです。勝手に妄想を膨らましてしまいます。
作者からの返信
@Book20210922 さん
非常に嬉しい御言葉を賜りまして、ありがとうございます。頁のさきを想像していただけるなんて頁冥利につきます。
彼女は地獄に落ちることを決めています。あるいは、既に彼女そのものがひとつの地獄なのかもしれません。美しい地獄。その地獄にともないたい共犯者と。他の誰のことを連れていきたくはない、つれなきあるじ……
お読みいただき、ありがとうございました。
第三の頁:とある《竜》の死への応援コメント
誰かがどこかで書いていたのを思い出します。記録されなかった悲劇や、語られなかった物語を、想像力でこの世界から掬い取って語るのが作家の使命なんだ、というような内容だったと思います。この作品がまさにそれだと思いました。
声も出せずに泣いてしまう、そんな切なさです。
美しい文章ですね。詩のような、……いや詩よりも美しい。散文にこんなことが可能なのかと愕然としました。驚きました、いや今日はちょっとスゴイ日だ。他の作品も覗いてみましたが、「部分的に光る表現がある」とかじゃなくて、全文すべて隅々まで美しいという小説は、きれいな表現だなぁ、と思って読める小説は、多分初めて読みました。
詩一さんのレビューを読んで来ましたが、ホントに凄いです。
作者からの返信
刈田狼藉さま
はじめまして、夢見里龍でございます。
詩一さんのご紹介でお越しくださったとのこと、大変嬉しく存じます。
語られなかった物語を、記録されなかった悲劇を、この世界からすくい取って語るのが作家の使命……とても素敵な言葉ですね。そんな魔法のようなことがわたしにできているかどうかわかりませんが、そうありたいと強く想います。
勿体ない賛辞を賜り、恐縮致しております。絵画のような、歌のような、詩のような――けれども紛れもなく小説である、というものを目指して、日々夢と現実のあわいで筆を走らせております。美しく、美しくと祈るように詞を重ね、物語を紡いでいるので、そのように仰っていただけてとても嬉しいです。
刈田さまの御言葉を励みにして、これからも書き続けて参ります。
またご縁をいただければ幸いです
第八の頁:人魚の眠る《石》への応援コメント
ひとつひとつの物語が幻想的で夢見心地のまま、一気に読んでしまいました。
夢見里様の操る言葉が美しいですね。素敵な物語の宝箱のような作品に出会えて嬉しいかぎりです。
作者からの返信
空草 うつを さま
通知に気がつかず、返信が大変遅くなりまして申し訳ございません。夢見里龍でございます。
そのように仰っていただいて大変嬉しく、恐縮致しております。これからも「頁一枚の物語」を偶に更新致しますので、またお時間があるときに訪ねていただければ幸いです。
第八の頁:人魚の眠る《石》への応援コメント
小さな岩で眠るローレライは、あまりにも永く静かでゆるやかな復讐をしているのかも知れない、なんて思いました。
作者からの返信
綺嬋さん
さっそくお読みいただきまして、ありがとうございます。
悲しき水妖の復讐はきっと美しいのでしょうね。この石に魅入られた男は、その後人間とは結婚できなかったり恋ができなかったら、その魂は救われるのかもしれませんね。しかしながらそうはならないのです。悲しいことに。
第六の頁:言の《草》への応援コメント
切ないお話です・・・(つд;*)
時は無慈悲に過ぎるのに、草花が変わらず野に在ることが、一層悲しみを深く感じさせます。
作者からの返信
ありがとうございます。
変わりゆくものと変わらないもの、変われなかったもの、変わることを拒絶し続けるもの。そうしたものを表現できれば、と思いました。時は無常ですね。草の名は《スカボローフェア》から引用させていただいております。
第五の頁:《□□》は繰りかえ□□□への応援コメント
どのお話もとっても素敵で、なかでも第四と五の項は、タイトルからして好みの世界なので、眠気もなく体調の良い日にじっくり読もうと決めてました。
実際、本当に、すごく好みでした……! なつかしい童話を思い出すかのような不思議な娘、奇妙なお茶会。
娘の描写も時計の描写も、どれも魅力的で目を惹かれます。
中でも不思議なお菓子と紅茶の描写に酔いしれました。幻想的で、ぞくぞくします……!
子どもの頃に「葡萄酒」や「すみれの花の砂糖漬け」「クリスマスプディング」といった謎の食べ物に、想像と夢をふくらませていたときの気持ちを思い出しました。
誰もいないお茶会で、「時」について語り続ける娘という狂気のようなものが、このお話をさらに魅力的にするスパイスになっていますね。
言葉が足りないくらい大好きな世界で、私もこんなお話を書きたい! と思わせてくれるような、すごく好みなお話でした。
とにかく大好きです。素敵なお話をありがとうございました。
作者からの返信
大事にお読みいただきまして、真に有難うございます。物語になれなかった頁たちも喜ぶことと思います。重ねて素敵なレビューまで頂戴して、もったいないお言葉の数々に感謝するばかりです。
童話は不思議ですよね。おとなになっても、美しいと感じたところ、わくわくと胸を弾ませたところはしっかりと覚えていて、価値観や趣味の根になっていたりします。私も子どもの頃から想像のつかない海外の食べ物や創作のお菓子に夢を膨らませていたので、なんだか嬉しいです。どんな話だったのか、どう始まってどう終わったのかは案外曖昧だったりするのに。
頁だけの図書館というのは、実はそれぞれの人のこころのなかにあるのかもしれませんね(*^^*)
これからもちょっとずつ頁を増やしていけたら、と考えておりますので、またのぞきにきていただければ嬉しいです。
第四の頁:暗殺者と幼き侯爵への応援コメント
「彼女」の存在感がすごいです。冒頭の表現からひきつけられました。金糸雀の髪とはなんとふわりとした可憐な表現でしょうか。
彼女の外見のやわらかな愛らしさと、壮絶な地獄を見てきた心の対比がとても印象的でした。
「骸の山の頂には骸があるだけよ」
「いいえ、頂にはいるべきは、わたしよ」
この壮絶なセリフに心を射抜かれました。
ある一幕を切り取ったこの文章を読むだけで、背後に壮大な物語が存在すると鮮やかに感じられるのは、感情を揺さぶる表現が、この短い中にぎゅっと詰め込まれているからだと感じました。すごく素敵な短編です。
作者からの返信
わわわっ、ありがとうございます。
愛らしい地獄、という想像がずっと頭のなかにあって、なんとか長編にしたいと原案を制作したりしていたのですが、なかなかうまいようにまとまらず、この掌編集で一幕だけでも書けて個人的にものすごく満足していた《頁》だったので、そのように仰っていただけて嬉しいです。
実は私、こういう美しくて可愛らしくてほの暗い少女が、性癖なんです。なおかつ、側にいるのは恋人でも従者でもなく共犯者、というところにきゅんきゅんします。一緒に地獄までいってほしい。けれどたぶん、金糸雀の髪の少女はそれを許さない。最後の最後で、幸せになって、とか呪いをかけるのでしょう。
第三の頁:とある《竜》の死への応援コメント
どのお話も、幻想的な夢のように美しいですね……!
それぞれ違った魅力を持つ不思議な光景を思い描いて、こんなに美しい描写で表現できる才能が、すごいなあと思いながら拝読しております。
中でもこの、やさしい竜と水銀の幼い娘のお話に心を打たれました。
とても好きな世界です。竜の描写がなんて美しいのだろうと思いました。
悲しいお話ですが、互いに深く想い合うやさしさを感じられますね。やるせなく切ないのですが、ほんのりとあたたかな気持ちにもなりました。
作者からの返信
松宮かさねさん
暖かいお言葉を掛けていただきまして、真にありがとうございます。私は、物語のなかのほんの一瞬の風景や雰囲気を書くのが好きでして、こうしたかたちの掌編集となりました。それぞれがまったく違った話なので、読者様からすればちょっと取っつきにくいのでは…と懸念していたのですが、楽しんでいただけて嬉しいです。
「とある《竜》の死」は悲しくも優しい物語だと思いながら書いていたので、そのように仰っていただけて感激でございます。こうした悲劇は、どこかの物語の、主役や本筋とは遠く離れたところで起こっているような気が致します。そうした細やかな、けれど誰かにとってはとても大事な物語が集められるのもこの図書館の素敵なところです。また覗いてやってくださいませ。
第五の頁:《□□》は繰りかえ□□□への応援コメント
今のところ、この物語が一番好きです!
ありえない食べ物たちがどんな味がするのか、どうやって作るのか、想像するのが楽しいですね(*´ω`*)
作者からの返信
わあ、好きだと仰っていただけて、感謝です。
風景や台詞は勿論のこと、菓子類もメルヘンチックな無秩序になるよう、執筆致しました。ちなみに、私が食べたいのは《人魚姫の涙で焼きあげたクッキー》です。ちょっぴりしょっぱくて、きっと癖になる味のはず。
ちなみに、時について語るこの娘のモデルになっているのは不思議の国のアリスです。
第十四の頁:或るChristmasの細やかな死への応援コメント
死を目前にした男の最期に去来した少女はとは、死神だったのか、天使だったのか。
男は安らかに逝ったのできっと天使だったのでしょうね。
恵まれない男はもう一度人間に生まれたいと思うでしょうか。
まとまりがない感想ですが、印象深い物語でした
作者からの返信
うお座の運命に忠実な男さま
お読みいただきまして、ありがとうございます。
ふふふ、天使も死神もおなじものなのかもしれませんね。普段は使わない英語にカタカナルビをつけるという手法をつかい、匿名のコンテストで擬態するつもりでしたが、意外とばれやすい題材で書いてしまいました苦笑