緻密な人間描写。胸を刺す物語。

一番ぐはっと来たのは「ハッピーエンド」。言葉にできない何かが私を責め立てるような心をぶっ刺すような。

暗い話というのは、明るい話より熱が籠ると思います。それは書き手もですが、読み手もです。

この作者様が描くキャラクターは、生きた人間そのものの熱を持っています。
一篇一篇が他人事ではないと思う。主人公は私であると思う。
何度もキャラクターたちの言葉を反芻する。

明るいだけでは救われない何かがある短編集です。

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