【KAC10】人が倒れています、救急車をよんでください

人が倒れている。
あなたの前に、人が倒れている。
二人だ。
そして「……きゅうしゃを……をよんで」と言っている。

つまり、あなたがすべきことは一つだけだ。

「救急車」をよんでください。

番号は分かるか？
そもそもそれを可能とする端末を持っているか？

なら、あなたがすべきことは一つだ。

「救急車」をよんでください。

そして大事なことを「伝えよう」。

この物語を最後まで読んだ時、あなたにもその大切な何かが見つかるだろう。
きっとそれが「あなたの救急車」だ。

　活字にせよ物語にせよ、必要とされる人間の手に渡ってこそだろう。
　しかし、渡すべき人間の数が減りつつあるのは事実である。
　今、確かに主人公はあの二人を作者や読者と繋げる仲立ちをした。
　詳細本作。

ある日、主人公が自分のアパートに戻ってくると、家の前に２人の少年少女が倒れていた。
救急車を呼ぼうとしても、のらりくらりとしていて埒が明かない。
主人公は取り合えず自宅で休ませてあげる事にした。
２人は、意識を朦朧とさせながらも、ひらすらある言葉を繰り返していた。

＊＊＊

イベントの最終回を飾るにふさわしい、オールキャストの素敵な作品です。
しかも、また出てきたあの２人が、言われたら心臓鷲掴みされるような事を言います。
そんな事面と向かって言われたら……泣いちゃう。

この作品には、とある仕掛けがしてあります。
そのネタが分かった時に、思わず「上手い」と唸ってしまいます。

さぁ、一緒に…続きを読む

主人公は倒れた人を２人も見つけてしまいます。
救急車をよんでと頼まれるのですが、実は…
こういうオチになるとは！
そうだよね、せっかく書いたんだから伝えられるアプローチをしてもいいよね！って思わせてくれる作品です。

まるで妖精さんのよう！！！

ティンカーベルが子供の夢見る力によって存在してるのと同じように。
カタリとバーグさんは活字から命を得て活動しているのですす。

活字離れ　ダメ絶対

この素敵なコンビを、活字離れごときで死なせてたまるもんですか。

読みましょうそして書きましょう。
我々はそういう人種です