Lesson03 最後の関門へ
俺を含む八十人の子どもたちが
数歳上のお兄さんと言った感じの
でも、俺の部屋を担当していた
「強くなければ生き抜けない世界なんだ。だから、強くなっておけよ」
筋力トレーニングのときには、そう言って懸命に俺たちを励ましてくれたし、武器の使い方を教える時だって、始めのうちは手取り足取り丁寧に教えてくれた。
「カンだけでテクニックを身に着けるのは難しいからな。始めのうちは優しく教えてやる。でも、覚えが悪かったら容赦しないからな!」
上手くできたときには言葉を尽くしてほめてくれたし、風呂で体を洗ってくれたり、手書きのカードでゲームを教えてくれたり、外の話を聞かせてくれたりした。
両親を失って天涯孤独だった俺は、このお兄さんにだけは心を許し、家族のように慕っていた。毎日が辛い訓練の日々だったけれど、数年もの間、どうにか逃げ出さずにいられたのは、お兄さんのおかげだろう。
「誰一人として脱落せずについてきてくれて、本当にありがとうな」
最終試験の前の晩、お兄さんは俺たち部屋のメンバー四人を集めて、深々と頭を下げた。
「おかげで、俺は今の
すごいことのはずなのに、お兄さんはあまり嬉しそうじゃなかった。
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