それは、素敵な不安感

文章も物語も、読み手の方から捕まえることは出来ない。
しかし、文章と物語の方から読み手を捕まえにくる。
読者は常に受け身で、主導権を得ることが出来ない。

目の前に見知らぬ美女がいて、こちらに近づいてその白い指先を伸ばしてくる。
しかし自分は身動き一つ出来ない。
期待と怯えの甘美な時間。

この物語を読めば、そんな素敵な不安感に出会えます。

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