導線を暖め直して

 葉を落とした街路樹がさわさわと揺れながら、辛抱強く春を待つ……そんな印象を受けました。忘れものがかえってああした展開になるとはイキな計らいですね。多分、作者はささやかな真心を拾って胸に抱くのがお好きな方なのでしょう。きっと主人公の気持ちは結ばれる、そんな確信を抱いてしまうご作品でした。