名作と呼ばれるレベルまであと一歩?

色々とレベルが高く、作者の高い技量からしてセミプロ?元プロ?と邪推してしまいます。既に市販の作品と比べても、見劣りは無くむしろ夢中になって読ませるだけの力が間違いなくあります。
文章力、物語や設定の構成、人物の掘下げとそれぞれのキャラに好感を持たせる演出とあなた本当に素人ですか?と問い詰めたいレベル。
間違いなく、web小説の中でもかなり高い水準にあり、今の50倍くらいは評価されていいと思えます。

ただ、主人公の年齢設定が15歳、主体性の低めな人格設定、並行世界への転移設定などの関係上、主人公が主導して物語を進めるタイプの作品では無いです。また、文量をたっぷり使って人物描写を行っている為、物語の進みは個人的には遅めかなと感じられます。

設定上、主人公が逆境や困難を乗り越えての成長シーンや強敵を撃破するシーンなどで読者の情動を震わせたいですが、人物描写の配分が多めな関係上でしょうか?現在47万字を超えていながら、今のところ主人公の言動に対して共感や好感を覚えさせるシーンが少ない様に感じます。
周囲のキャラ描写の濃さと、主人公と主ヒロイン(と思われる人物)への描写の濃さの配分の問題なのでしょうか。

物語は本当に分厚くて、副ヒロインなどへの描写の濃さから読んでて飽きは全く来ません。グイグイと物語に引き込まれますが、その反面、主人公と主ヒロインの印象は少し薄い様な気がします。そういう狙いと指向で書かれてる可能性もありますが…。

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