怪にして妙、毒にして美なる膳

かつて山の獣肉の隠語であった「ももんぐわ」は、いわゆるお化けの異称でもありましたが、言葉遊びの境を越えて、この世あの世の妖怪を皿の上へと乗せてしまう名店と、まさか本当に出会えようとは。
めくるめくメニューの果ては、怪奇譚にふさわしい、我々の心胆を寒からしめるものながら、魂を妖しい法悦に浸らせてもくれる、毒の美酒に似た一品。
いつか機会があれば、この世の終わりにこんな店へ迷い込んでみたいものです。