すれ違う視線と読書日和

レビューがネタバレになるのはどうかと思うので、できるだけ内容に触れないように書かせていただく。

ともかくこの小説は「やわらかさ」にあふれている。童話のようだ、という感想が多くあるのも納得できる。文体や作中の登場人物の話し方、情景描写など、絵本のような微笑ましさを描き出している。

しかし、この小説の素晴らしいところは、単なる「ほほえましさ」で終わらないところだ。中盤にはっとさせられ、そこからは一気に物語が展開する。

ともかく、一度読んでみて欲しい。読み終わった後、再度この小説のタイトルを見れば、きっと納得できるはずだ。

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