日本語訳する: Statement about Éditions Sans-Détour - Chaosium Inc.
この記事は TRPG なんでも Advent Calendar 2018 への寄稿記事です。
https://adventar.org/calendars/2901
◇ ◇ ◇
TRPG 界隈でインパクトのかなり大きな記事が出た。日本時間 2018/12/09 のことだ。以下の「Statement about Éditions Sans-Détour」である。しかし、英語なので日本人的にはあまり話に挙がってこないので日本語訳してみることにした。
https://www.chaosium.com/blogstatement-about-ditions-sansdtour/
当たり前だが、この文章は公式の翻訳ではない。より詳細な権利関係の情報は以下を参照すること。
https://www.chaosium.com/fan-material-policy/
この記事は Chaosium 社が権利を有する記事をの翻訳である。同社が開示している Fan Material Policy に基づく。このページを書いている翻訳者ならびに関係者は読者に対してこのページの代価を請求したりすることはできない。このページは Chaosium 社による特別な承認や保証などを受けてはいない。同社の製品詳細についてはwww.chaosium.comを参照すること。
なお、私はあまり英語は得意ではない。会社でまれに英文メールを送受信したりする程度である。きっと大きな誤訳はないと思いたいが、あったら教えてください。
また、(以下 〇〇※) としているものは原文では略されておらずそのまま後の文章でも記述されている。
◇ ◇ ◇
『Éditions Sans-Détour について』
Michael O'Brien が 2018年12月08日 (米国時間) に投稿した。
Chaosium 社 (以下 弊社※) は今までずっと Éditions Sans-Détour 社 (以下 ESD) に対してクトゥルフの呼び声 (以下 CoC※) をフランスで刷って販売するライセンスを付与してきました。
ESD のこの権利は今年の9月で消滅しました。ESD 社に対してあらゆる製品に関する製品販売および商標利用の権利、ロゴの使用権、その他もろもろの関連するライセンスについて更新できず、取り下げざることになったことを残念に思います。
悲しむべきことに弊社と ESD の関係が継続できなかった理由を、CoC のファンは知る権利があります。
簡潔に申し上げると:2016年後半より、ESD は弊社にロイヤリティ (ライセンスの使用料) を支払っていませんでした。
弊社はここまでずっと継続的に ESD に対して働きかけてきました。しかしながら今に至るまでこの2年間の売上データを弊社が受け取ることはできませんでした。無論、未払いのロイヤリティについて支払いもありませんでした。 (ESD がやっていた Les Masques de Nyarlahotep et Le Jour de la Béte のようなクラウドファンディングプロジェクトでさえ計算と支払いは簡単であったにも関わらず、です )
先月、弊社は ESD に対して、ライセンスは停止されもはや更新されることはないことを明確に通知しました。ESD が犯してきたライセンス違反は、例えライセンスが維持されていたとしても即時のライセンス停止の理由足りえる点を今一度強調しておきます。
弊社は ESD のこれらの契約違反によって ESD のクラウドファンディングに投資した CoC のファンがクラウドファンディング製品を入手できないことを望んではいません。
弊社は ESD がクラウドファンディングに義務を果たすように働きかけていく意志があります。しかし、最低限 ESD は弊社にその分のロイヤリティを支払わなければなりません。大変残念なことに現時点において支払いはありません。クラウドファンディングは2017年に完了しているにも関わらず、です。
ESD による契約違反に対して、弊社としてはこれによる損害の解決を目的として法的な措置をとらざるをえません。Éditions Sans-Détour は長い間 CoC の製品を担う一翼として活躍し続けてきました。この問題を建設的な方法で解決できなかったことを大変残念に思います。
今後の話について。弊社はフランスにおいて CoC のライセンス契約を既に結んでいる相手がいます。正式なアナウンスは近日中に発する予定です。
Michael O'Brien
ライセンス管理責任者
Chaosium 社 Vice President
www.chaosium.com
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補足。
「ライセンスする」とは本来利用する権利のないものを利用できるように権利を付与することを意味する。
例えばあなたが絵を描いたとする。それを私が勝手にTwitterにアップロードしたら無断転載となる。しかし、あなたに私が許可をとり、あなたが転載条件を示して私が従うなら無断転載ではない。これは「あなたが私にその絵についてライセンスした」ということだ。
今回の場合、ESDは売上に応じた金額を Chaosium 社に支払う(これをロイヤリティという)ことでフランスで CoC の翻訳物を売って商売するライセンスを得ていたようだ。しかし、これが支払われなかったことでこのような事態が発生した。
Vice President とは役職名だ。日本語だと副社長や執行役員といった立場になる。
◇ ◇ ◇
明日も続けて私の記事となります。
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