久里先生は「キュン侍」なのッッッッ!!!!
- ★★★ Excellent!!!
久里先生は「キュン侍」と呼ばれる。(僕が勝手に今、名付けた)
彼女のキュン技(きゅんぎ)の前には、いかなる人間も冷静さを維持できず、悶え苦しむだろう。
ラブコメの女侍……「キュン侍」久里見参。
「先生! 今年のカクヨムコンはどうされるんですか?」
「えぇ。ここに、ツンデレの剣士がいますでしょう?」
「はい!」
「そして、ここに、ツンデレの聖女がいますでしょう?」
「……はい!(両方ツンデレかよ……)」
「この二人を、近付けるのですよ……、するど、どうなると思われますか?」
「……ふ……二人共素直になれません! 近づけません!」
「そう……、二人は近づいては離れて、切なくなってはまたデレて……」
「こ……これは、振動し続ける平行線!!! 無限の……ラブコメディ!!」
「そうなのよ、見なさい……ここに、ここにキュンの光が見えるでしょう!」
「あああああ! 眩しい、眩しいです先生! キュンがキュンが無限にひろがりますぅぅぅぅぅ〜〜〜!!!」
……と、まぁ、連載前に、こんな会話は僕と久里先生の間には無かった(きっぱり)。
しかしまぁ、端的に言ってそういうことだ(どういうことだよ)。
一年前に書かれたカクヨムコン3参加作品「転生少女は王子様をハッピーエンドに導きたい」で僕らをキュンキュンにしてくれた、キュン侍こと久里先生が一年間の鍛錬を経て解き放つのが本作品「うちの剣士と聖女の恋愛スキルは絶望的です」デス。
一本の筋で長編を編んだ昨年の作品とは異なり、今回は、WEB小説らしい読みやすさを持ったSSによる連作短編の構成。故に、数話読んだだけで、本作の真髄はわかります。
正直なところ、数話読んだ時、そのテンションの高さに「これは十万文字持たないだろう……どうすんだべ、久里しゃん……」と思ったりもしたのですが、それは私、成井露丸が、天才キュン侍――久里先生の力を見誤っていたからのようでした。
次々に繰り出されるキュン技の数々、その躍動に酔いしれている間に、読者は最終話までページをめくり、気付けば☆を3つ入れているのです。
これぞ正に、キュン侍の力! キュン技のイリュージョン!!!
恐るべし……キュン侍……久里。
バタリ……(成井は吐血して倒れた)