概要
「迷ったら、右回りに進むこと。いいね、絶対に左回りはいけないよ」
十一歳の春、生まれ育った田舎を離れ京都へと越してきた「俺」は、中学へ進学すると同時に「彼」と出会った。賑やかな場所が好きで、与太話が上手く、容姿端麗なケーキ屋の息子であるへんてこりんな友人に。
彼に誘われて「弘法さん」へと赴いた俺は、彼とはぐれ、掟を破り、迷い込み、気が付くと秋宵に潜む「裏京都」へと引きずり込まれていた。
「きみが知らないだけでね、京都には面白可笑しいことがいっぱいあるんだよ」
もしかして、本当に起こるかもしれない似非あやかしファンタジー!