キャラクターたちが引き立つ、現代ドラマ的ファンタジー。

 主人公はざくろという虐待を受けていた少女と婚約した。しかしそれと同時に膨大な「借金」を背負うことになる。しかもその「借金」が原因で、ハデスに憑かれてしまう。
 ここから主人公の高校生活と闇仕事、そして家庭と実家という四重生活が始まった。この作品の魅力の一つは、何と言っても主人公の周りのキャラクターが濃いことだ。ハデスと主人公。実母。委員長なのにゲーム仲間の茜。闇仕事の仲間。そして、主人公と同じように、能力を持った様々な能力者たち。主人公に尽くすざくろ。主人公を取り巻く人々が、この物語を回していく。
 主人公はざくろのために、仕事と高校生活を両立していたはずだった。しかし委員長で美少女の茜に惹かれている自分に気付く。そして茜も、主人公のことが好きだった。この問題から逃げてきた主人公に、それぞれの想いを知らしめたのは、ある女性能力者だった。この女性能力者は、主人公と停戦協定を結んでいたはずだった。

 果たして、この女性能力者の能力と、その正体は?
 主人公が本当に好きなのは?
 
 想いと戦術が今、交差する。
 現代ドラマ的ファンタジー。

 是非、ご一読ください。

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