甘い恋?それとも激しい攻防戦?

王子様からの突然の求婚。物語の雛型であり、永遠の憧れと言ってもいいシチュエーションでしょう。これは、そんな愛いっぱい夢いっぱいの、終始甘々な物語…………ではありません。

何しろこの話の主人公にして求婚を受けるシンデレラガールのミラですが、侯爵令嬢と言う立場にありながらおおよそそんなものに憧れるような子ではありません。
田舎育ち故、何て言ったら田舎の人が怒るくらいに自由奔放で、馬を乗り回し狩りに明け暮れると言った野性児。そのあまりのじゃじゃ馬ぶりに、彼女の父親を持ってして、誰でもいいから押し付けて、もとい貰ってくれと嘆くくらいでした。
ですが世の中広いです。そんな奇特な方がいました。それも、『私にとっての王子様』などではなく、正真正銘一国の王太子です。

しかしミラがそんなものに憧れるような子でないのは既に記した通り。父親に至っては、娘に王太子妃なんて伝わるはずが無い、どうしようと泣いていました。王子からの求婚ってこんなのでしたっけ?

何とか断ろうとするミラ達家族ですが、王子も王子でそう簡単には引き下がりません。恋愛と言う名の攻防戦は、まさにせめぎあい。果たして勝敗の行方は?

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