心惹かれる『未言』と織り成す、胸ときめく二人の恋路

司書をしている隆文は、ある日、勤務先の図書館で一人の女性と会いました。彼女は万年筆で文字を紡ぎ、とある“言葉”を探していると彼に伝えます。
これが、二人の出会い。そして、『未言』の世界との出会いでした――。

生真面目ながら誠実で優しく、ときおり京言葉が零れる隆文と、
声を出すことはできないが、表情が愛くるしく天真爛漫な妙乃。

手紙を交わしながら、しだいに近づいていく二人の恋の道は、時に和やかで、時にじれったく、時に胸ときめくものです。

特に、明るく茶目っ気のある妙乃が、とても可愛らしく、読み進めるごとに魅力が増していきました。生真面目な隆文が振り回されて困る様子に、クスリと笑いも零れます。

また、この物語の一番の魅力は、美しい『未言』たち。辞書にはない言葉がたくさん登場しますが、言葉のイメージがすっと入ってきて、情景や想いが目に浮かびます。思わず「あぁっ」と感嘆が漏れることも。

さらに、後半は驚きの展開に!?

趣深い言葉たちと織り成される、美しく愛らしく烈しい物語。
『未言』という言葉に惹かれたなら、ぜひ読んでみてください!

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