未言――それは、露の如く消え、音もなく降り積もるもの
- ★★★ Excellent!!!
本作は、初雪を踏むような瑞々しさに溢れた恋愛物語です。
未言というまだ生まれ得ぬ言葉。
言葉とは、時代と共に移りゆく刹那の表現なのかも知れません。日々新しい言葉が生まれ、消えてゆく。では、その言葉に意義はなかったのか。
この進みゆく恋愛物語には、未言が細雪の如く降り積もります。言葉の意味一つ一つを振り返り、刹那の感情へ目を向ける本作。
表現の幅を広げたい方に強くオススメしたい一作です。