青い鳥は生まれない

「私」は気まぐれに大学の帰り道にあった病院に入院したサークルの同期を見舞いに行くが、私は今までほとんど話したことのなかったその同期に優れた慧眼と洞察力で私が傷ついた私自身の慰めのために見舞いに来たことを看破され、更に同期が交通事故の検査で自分の脳波に異常が見つかり自分は生まれつき多幸感を得られない前頭葉のDNAをしていることが発覚したことをカミングアウトされる。事故を機にそれまでの習慣や行動を自棄気味に辞めて享楽的な楽しみを探す同期の彼をコントロールしながら、私は幸せを感じられない彼の傍で自分の幸せを探すことになる。