ミサキ~四つの御魂と縁の言霊~

作者 結葉 天樹

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★★★ Excellent!!!

 誰にでも、自信をもってお勧めできる青春退魔ファンタジーです。

 高校二年生、戦国時代から続く古武道の家柄で、お料理男子の海斗へ、突然の落雷とともに「ミサキ」と名乗る女の子が憑りついてしまいます。しかも、その女の子は「ミサキ」という名前、以外何も覚えてない。姿は見えないのに、年齢は海斗君と同じ年。
 どたばた楽しいラブコメが始まったと思ったら……

 逢魔が時、そのキーワードともに、海斗くんの周りの女の子たちが、謎の怪異に狙われ始めます。海斗と「ミサキ」、ふたりのコンビによる退魔バトルが始まるのですが…… そこは読んで確かめてください。

 拝読して良かったと思えたのが、メインキャラクターの誰もが一生懸命な想いを抱いていることでしょうか。それに、何気ない会話のやり取りに表情が感じられる、そんな気がします。海斗君のまわりにいる女の子たちも、お母さん、おじいちゃんも、言葉や笑顔や振る舞いで想いを伝えあおうとしている感じがするんです。ときどき、一生懸命なあまり、魔に魅入られてしまうこともあるけど……

 甘酸っぱくて爽やかな、和風青春退魔ファンタジー。読むと、きっと、登場キャラの誰かを応援したくなりますよ。

★★★ Excellent!!!

退魔といえば◯~べ~や結◯師など、往年の名作たちが揃い踏む王道ジャンル。それに青春の甘酸っぱさと言う名のエッセンスを加え入れたのがこの作品。おにいさんもこんな学生生活を送りたかった……。

主人公はどこにでもいる普通の高校二年生……ではなく、かつて祖先が町を治めてたこともある中々高い位に属する坊っちゃん。それもあってか基本モテる。あと顔もいい。うむ、普通じゃないな!
しかし、そんな順風満帆な学生生活に突如として起きた謎の現象により、二つの出来事に見舞われてしまう。それは、天井の崩壊と謎の幽霊っぽい存在『ミサキ』に取り憑かれてしまうことだった!

声は聞こえど姿は見えず、誰もこの存在に気付かない。おまけに相手はほぼ同年代の少女と来たもんだ。着替えするにも一苦労。そんな中で、また再び謎の現象に遭遇する。なんとそれは鎌鼬──妖怪のような存在。それによって友人らが被害を被っていた。

なんとか二人(?)はそれの撃退に成功し、元凶も見つけて安心する間も無く、次々と浮かぶ不可解極まりない謎に翻弄されていく。
しかし、それらもまだ序章に過ぎない小さな事だった。
人の弱みや負の感情に詰め寄り、妖怪を作り出す正体不明な人物。逢魔が時に現れるそれは、二人の前に現れ──


おっと、ここから先はまだ皆さんには未来の話でしたね(預言者並感)


青春×退魔バトルの真骨頂! 物語はまだ始まったばかり! 読んで後悔はない!

是が非でも一読あれ!

★★★ Excellent!!!

落雷とともに突如、主人公の中に現れた謎の女の子ミサキ。
彼女は霊的な存在なのか、はたまた……。
そして怪異に立ち向かわなければならなくなってしまう主人公。
日常パートとも言うべき複数のヒロインたちとの掛け合いはほのぼのとしているのに、そこから怪異パートへの反転したような移行はまさにじわじわと夜の帳が下りて来る逢魔時と呼ぶに相応しい妖しい魅力がありますね。
柳田國男先生の提唱した話なども盛り込まれており、個人的に大好物と言えるテーマです。
現時点でミサキが何者なのかは明かされていませんが、読み始めると彼女の正体が気になって気になって仕方がありません(笑)
掛け値なしに引き込まれます。

★★★ Excellent!!!

 自室の天井を突き破ってきた落雷に叩き起こされた主人公・伊薙海斗。
 次の瞬間には、頭の中で『ミサキ』と名乗る女の子の声がする。

 そんな始まりから、朝のドタバタ、幼馴染の登場、優しく才色兼備な先輩の登場と、ラブコメチックな雰囲気で彼の日常が展開されていく……

 しかしその日常は、逢魔が時に反転する。

 突如として学校を襲い始める邪気、怪異。
 そんな邪気の中で無邪気に笑う謎の少年。
『ミサキ』という存在。

 逢魔が時を迎えてから、海斗を中心に謎が謎を呼ぶ怪奇的な日常が始まってしまった。

 年頃の少年少女たちの心の有様が丁寧に過不足なく描かれているため、各キャラクターへの感情移入も容易。
「そんな心の隙を見せたら魅入られちゃうよ!ほらー!」とハラハラしながら楽しめます。
 主人公の海斗くんからしてみれば胃が痛いことかもしれませんが……。

 また、それぞれの作中における名称やアイテム、ギミックなどが作品の雰囲気をよりよいものにしており、そのテが好みである方には刺さる要素も多分に含まれているのではないでしょうか。
 僕ですか? 大好物です。

 あなたも他人に対する恨み辛みによって、心に隙を作ってませんか?
 そんなことでは、逢魔が時に……魅入られちゃいますよ?

 きちんとツボが押さえられた、エンタメ性の高い現代退魔ファンタジーです。
 皆様も、ぜひ。