概要
【marginal】[形容詞] 余白の、周辺の、周縁の、末端の、境界の
中学生の頃、俺は戦争を望んでいた。明日にもこの国がどこかの国と戦争を始めたら、それはきっと面白いことだろうと考えていた。
中学時代とはつまるところそういう時代だ。誰も彼もが着たくもない制服に身を包み、つまらない日常に息を詰まらせ、管理され、抑圧されている。
* * *
主人公・日下部雅也は、図書館で出会った少女・神楽坂海月との出会いに「本当」を見出す。いまだ青春の痛みを知らない二人の出会いから始まる青春群像劇。
中学時代とはつまるところそういう時代だ。誰も彼もが着たくもない制服に身を包み、つまらない日常に息を詰まらせ、管理され、抑圧されている。
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主人公・日下部雅也は、図書館で出会った少女・神楽坂海月との出会いに「本当」を見出す。いまだ青春の痛みを知らない二人の出会いから始まる青春群像劇。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!――誰だって、特別なナニカを探してる。
主人公の日下部はどこにでもいる中学生だ。
ひねくれている、孤立している、特別なモノにあこがれている。
『こいつは本物だ――こいつは世の中の本質を見抜いている――俺の生涯の友人として相応しい人間は、神楽坂以外にありえない――』
ヒロインの神楽坂に出会ったとき、彼はそう心のうちにつぶやく。
この物語が、例えばバトルものだったり、伝奇ものだったり、
SFものだったりしたのなら、
彼女は異世界や非日常への案内人で、少年は新しい世界へと
(それこそ神楽坂という中間の存在を通して)
踏み込んでいくことになるのだろう。
――だが、この物語においてそれはない。
***
トクベ…続きを読む