エピローグ
エピローグ 不死の館
『最近、ベニクラゲさんの姿が見えませんわね』
『タイミング的に考えて、やはり奴が、例の殺人鬼だったということなのかのう』
オカルトサイト「不死の館」にて、ヤオビクニとセンニンがそんなやり取りを交わしていた。
五日ほど前から、この数カ月積極的に会話に参加してきていたベニクラゲの姿が見えない。
現代の切り裂きジャック事件の被疑者が死亡したとの一報が流れたのと、ベニクラゲの消失したタイミングは一致している。また、被疑者は夜光市在住の男性教師だっという情報もある。
偶然といってしまえばそれまでだが……。
『別によいではありませんか。ベニクラゲさんの正体が何者だろうとも』
『こんばんは、サンジェルマン様』
『おおう、サンジェルマン』
遅れてサイト入りしたサンジェルマンがやり取りに加わる。
『事情はどうあれ、彼には『不死の館』の会員である資格は無かったようですね』
『それもそうじゃのう。久しぶりに面白い奴が現れたかと思ったら、とんだ拍子抜けじゃわい』
『あまり責めるのも酷というものですわ。私共と同等の存在など、そう簡単に現れるものではありませんもの』
三人の書き込みはどれも、姿を見せなくなったベニクラゲを見下す内容ばかりであった。
『この「不死の館」に現れなくなった以上、ベニクラゲさんは本物の不死者ではなかったようだ』
意味深はサンジェルマンの書き込みを最後にベニクラゲの話題は終了。
その後はいつものように、一同はオカルト系の話題に花を咲かせた。
都市伝説都市 了
都市伝説都市 湖城マコト @makoto3
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